あらゆるものがデジタル技術によってつながるようになった今、パーソナライズされたコンテンツを素早く正しいタイミングで発信して顧客の注意を引き、これまでにないようなカスタマーエクスペリエンスを提供することが求められています。例えば企業主催のイベントにおいて、出席者のエンゲージメントの度合いを測ることができれば、イベント体験をより良いものにするようなコンテンツを近接通信で提供することができます。
出展者やイベント主催者は来場者の居場所や動き、特定ゾーンでの滞在時間を可視化する必要があります。そうすることで主催者は、来場者がどのように行動し、企業が提供するコンテンツとどれくらい触れ合ったか評価しやすくなり、関心の高い分野やイベントの成功要因を特定することができます。こうして得られたデータはイベント終了後も役に立ちます。例えば来場者にカスタマイズした情報を発信したり、今後開催するイベントを費用対効果が高く、控えめなやり方で微調整したりすることができます。
イベント主催者や出展者は、既存技術と新技術を組み合わせて来場者一人ひとりに合わせたエクスペリエンスを創出することで、以下のような課題を解決する必要があるでしょう。
こうした課題を解決するのに有効なのが、イベントトラッキングに使用できるウエアラブルなビーコン、スマートバッジです。「TCS Smart Badge※1」は屋内での位置特定や行動追跡により、来場者が会場内でどのような行動を取っているかといった情報を収集し、その人の好みや行動に基づいて興味をそそるようなコンテンツを提供することを可能にする、シームレスなソリューションです。
※1 TCS Smart Badgeは、TCS副社長のAnita Nanadikar率いるCTOインキュベーションチームのオファリングです
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、このイベントトラッキング・ソリューションを自社開催のイベントで実際に披露しました。イベント当日、会場はビーコン網を巧みに張り巡らせたデータラボとなりました。来場者にはその場に応じたコンテンツや体験を提供し、主催者であるTCSはリアルタイムでイベントを分析するという試みが行われました。
TCS Smart Badgeは利用者に負担を掛けないセンシング技術を利用して、インタラクティブな交流を可能にし、また来場者とイベントマーケティング担当者の双方にインサイトを与えるデータアナリティクスを可能にします。
TCS Smart Badgeは、イベントや来場者をリアルタイムで追跡し分析する包括的なソリューションです。来場者のイベントに対するエンゲージメントを高め、主催者や出展者がその動きや行動、好みを理解するのに役立ちます。また主催者や出展者は、来場者のイベント体験をより良いものとしコンバージョンを促すために何ができるかといった、実行可能なインサイトを得られるようになります。TCS Smart Badgeは位置追跡ソリューションに基づき、来場者の参加レベルの記録と関連情報の分析を行い、さらなる処理を行うためにバックエンドのプラットフォームに転送します。
※2 TCS独自のIoTプラットフォーム。Open Source Softwareを使って開発され、デバイス管理に独自のアルゴリズムを組み込んだクラウドサービス
TCS Smart Badgeはイベント成功の重要な決定要因である、「来場者の継続的で意味のある形でのエンゲージメント」を確実にします。見込み客をより高い精度で特定し、彼らに合ったメッセージを送って集中的なフォローアップを行うことを可能にし、重要イベントの費用対効果を高めます。TCS Smart Badgeは、以下を可能にします。
位置情報に基づくリアルタイム追跡
電源内蔵型のビーコンは、くまなく設置されたローコストのデータプロセッサーやコレクター(Raspberry Pi)とBLEを介して通信し、データを収集・フィルタリングしてクラウドプラットフォームに集約します。
来場者の体験の向上とそれを実現する技術
アナリティクスを活用し、イベント主催者にインサイトを提供
ウエアラブル技術が進歩する中、最先端のビーコン技術を取り入れることでごく普通のバッジをウエアラブルデバイスとして利用し、より良いイベント体験を来場者に提供して、来場者の行動や好みに関するインサイトを手に入れようという企業が増えています。
※掲載内容は2017年8月時点のものです。