TCS、第3四半期において堅調なTCVを記録し、
長期的な成長に向けて前進
このページは、2025年1月9日(現地時間)、インド・ムンバイで発表されたプレスリリースの日本語訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
▶ 原文は こちら
ムンバイ、2025年1月9日:タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、Ind AS(インド会計基準)およびIFRS(国際財務報告基準)に基づき、2024年12月31日を末日とする四半期の連結決算を発表しました。
2024年12月31日を末日とする四半期の業績ハイライト
基準日は2025年1月17日、支払日は2025年2月3日
*法的請求の和解に伴う一時費用を除く
TCS CEO(最高経営責任者)兼マネージングディレクターのK クリティヴァサン(K Krithivasan)は、当四半期の事業を振り返り、次のように述べています。
「当期に、業界、地域、サービスラインの全てにおいて好調なTCVを記録し、長期的な成長の兆しが見られたことを喜ばしく思います。銀行・金融・保険と消費者向けビジネスが成長軌道に戻り、地域市場も引き続き好調で、一部の業種で裁量支出が回復しつつあることから、将来的な見通しは良好といえます。スキルアップ、AIや生成AIのイノベーション、パートナーシップに継続的に投資し、今後のチャンスを捉える条件も整っています」
TCS CFO(最高財務責任者)のサミール・セクサリア(Samir Seksaria)は、次のように述べています。
「通貨間の大幅な変動が見られた四半期に、優れた実行力、コスト管理、高度な通貨リスク管理により、利益率とフリーキャッシュフローが回復しました。人材とインフラに計画的に投資していることも、長期的なビジネス成長につながると期待できます」
TCS CHRO(最高人事責任者)のミリンド・ラカド(Milind Lakkad)は、次のように述べています。
「当四半期には、2万5,000人以上の社員が昇進を果たし、今年度の昇進者総数は11万人を超えました。TCSは、従業員のスキルアップや、健康と幸福を包括的に実現することに引き続き注力していきます。今年の新卒採用も計画通りに進んでおり、来年より多くの新卒社員を迎える準備が着実に進んでいます」
産業分野 |
構成 (%) |
Y-o-Y* |
|
Q3 FY24 |
Q3 FY25 |
||
銀行・金融・保険 |
31.7 |
30.5 |
0.9 |
小売・消費財向けビジネス |
15.7 |
15.3 |
1.1 |
ライフサイエンス&ヘルスケア |
10.9 |
10.1 |
- 4.3 |
製造 |
8.7 |
8.4 |
0.4 |
テクノロジーサービス |
8.4 |
8.0 |
- 0.4 |
通信&メディア |
6.7 |
5.8 |
- 10.6 |
エネルギー・資源・公共 |
5.7 |
5.6 |
3.4 |
その他の産業分野 |
12.2 |
16.4 |
40.9 |
合計 |
100.0 |
100.0 |
4.5 |
*前年比
**恒常通貨ベース
地域 |
構成 (%) |
Y-o-Y* |
|
Q3 FY24 |
Q3 FY25 |
||
アメリカ |
|
|
|
北米 |
50.6 |
47.7 |
- 2.3 |
ラテンアメリカ |
2.1 |
1.9 |
7.0 |
欧州 |
|
|
|
英国 |
16.4 |
16.6 |
4.1 |
欧州大陸 |
15.0 |
13.9 |
- 1.5 |
アジア太平洋 |
7.8 |
7.8 |
5.8 |
インド |
6.1 |
9.8 |
70.2 |
中東・アフリカ |
2.0 |
2.3 |
15.0 |
合計 |
100.0 |
100.0 |
4.5 |
*前年同期比
**恒常通貨ベース
サービス分野別
お客さまは、テクノロジーのモダナイゼーション、未来の工場、ビジネスの変革、テクノロジーの簡素化、サステナビリティ(持続可能性)の推進に優先的に取り組みました。
サイバーセキュリティ、AI.クラウド、TCS Interactive(インタラクティブ)が当四半期の成長を牽引しました。
主な契約案件で好調だったテーマは、製造業の IT 運用、マネージド・サービス、運用モデルの変革、ベンダー統合、カスタマーエクスペリエンス(CX)の 変革、レガシーシステムのモダナイゼーション、生成AI 主導の変革などでした。規制当局の監視と法制定が強化される中、責任ある AI の導入がTCSのお客さまの最優先事項となっています。TCSは、AWS と共同で、5A Framework for Responsible AI(責任ある AI のための5Aフレームワーク)という革新的なサービスを提供開始しました。これは、AIの リスクを総合的に特定・軽減する業界初のフレームワークです。
AI.クラウド: 当四半期も引き続き大幅な成長を遂げました。お客さまは、AIエージェントの導入、堅牢なデータ基盤の構築、AIや生成AI主導の変革にバリューチェーン中心のアプローチで取り組んでいます。TCSは、AIや生成AI 主導のソフトウェア・エンジニアリング、レガシーシステムのモダナイゼーション、AI.Ops(AIオプス)といった分野でお客さまと積極的に提携しました。AIや生成AIに関するプロジェクトが、本番環境で順調に実行され、お客さまのビジネスに確実性と信頼性をもたらしています。クラウド・サービスは、レガシーシステムのモダナイゼーション、データ・プラットフォームのモダナイゼーション、テクノロジー全体の簡素化といった分野で引き続き好調に推移しました。
サイバーセキュリティ: · 堅調な成長を遂げています。テクノロジー、ソフトウェア、サービス、銀行・金融・保険業界部門が成長を牽引しました。お客さまは、引き続きIDおよびアクセス管理、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)、マネージド検出・対応(MDR)、クラウドセキュリティに注力しています。また、生成AIに関するセキュリティサービスや脆弱性管理も好調に推移しています。
TCS インタラクティブ: · 当四半期も引き続き成長しました。銀行・金融・保険と消費者向けサービスが当部門の成長を牽引しました。企業やマーケティング担当者は、パーソナライゼーション、データ・ハーモナイゼーション、およびマーケティング業務に積極的に投資し、適切なテクノロジーやデータ基盤の構築と調整に注力しています。この機会を最大限に活用するため、TCSはクリエイティブ・デザイン、コンテンツ・サービス、主要なテクノロジー・パートナーシップ、生成AIソリューション、ニッチな分野の人材育成に引き続き注力し、将来を見据えた体制を整備しています。
IoT&デジタルエンジニアリング: · “未来の工場”(OT:オペレーショナルテクノロジー)のモダナイゼーションを含むスマート製造システム)、IoT に対応したコネクテッドサービスやデバイス、デジタル・スレッドが引き続き堅調に推移しました。また当四半期には、TCSのサービスに関する大型案件を多数締結しました。成長を牽引した主なサービスは、インテリジェントなプロダクトエンジニアリング設計支援、製造業向けITシステム、インダストリー4.0 などがあります。AIや生成AIを既存のサービスと統合する需要も高まっています。
エンタープライズ ソリューション: · お客さまはデジタル・コアであるERPのモダナイゼーションに引き続き注力しています。加えてサプライ・チェーンの最適化、請求業務のモダナイゼーション、サステナビリティ、販売チャネルやサービスチャネルの再構築に関するソリューションを求めて、事業変革やカスタマーエクスペリエンス(CX)変革の取り組みでTCSと積極的に提携しています。生成AI は、さまざまな業界で高い関心を集めています。TCSの変革のためのアプローチ、文脈的知識*、TCS Crystallus™(クリスタラス) などの業界向け事前構成ソリューションが、お客さまの成長と変革への取り組みを加速させています。銀行・金融・保険、テクノロジーソフトウェア&サービス、消費者向けサービスがさまざまな分野で成長を牽引しました。
*contextual knowledge(コンテクスチュアルナレッジ) : お客さまが置かれたさまざまな状況において適用すべき最適な知見
コグニティブビジネス オペレーション: · 当四半期は、エンドツーエンドのITシステムサービス、デジタルな職場環境、データ・センター、ネットワーク、CX、人事、財務の分野で複数の大型案件を締結しました。成長を牽引した主な分野は、運用モデルの変革、ベンダー統合、CX、生成AIの導入、アウトソーシングの導入、業務の統合などでした。一部の契約案件は、競合のいない先駆的なものでした。消費者向けサービスおよび銀行・金融・保険部門が成長を牽引しました。
2024年12月31日現在、TCSは当期に出願した195件を含め、8,549件の特許を出願中で、当四半期に取得した216件を含め、これまで4,585件の権利を取得しています。
2024年9月30日時点で、TCSの総従業員数は60万7,354人となりました。従業員は引き続き多様性に富み、出身国は152か国に渡り、女性従業員比率は35.3%となりました。
従業員は、現在までに4,010万時間の学習時間を記録し、獲得した専門スキルは、380万に達しました。ITサービス部門の過去1年の離職率は13%でした。
以上
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、世界中の大手企業における変革の道のりを50年以上に渡り支援している、ITサービス、コンサルティングおよびビジネスソリューション企業です。コンサルティングを基盤とし、コグニティブ技術を活用した、ビジネス、テクノロジー、エンジニアリングのサービスやソリューションを総合的に展開しています。これらをTCS独自のソフトウェア開発基準である「ロケーションインディペンデント・アジャイル・デリバリーモデル(Location Independent Agile™ delivery model)」を通じ、地理的な制約にとらわれることなく提供しています。
TCSは、世界最大規模の多国籍複合企業体であるタタ・グループの一員で、最高水準のトレーニングを受けた60万7,000人を超える人材を擁し、世界55カ国で事業を展開しています。2024年3月31日を末日とする会計年度の売上高は290億米ドルで、インドナショナル証券取引所とボンベイ証券取引所にも上場しています。また、気候変動に対する積極的な取り組みや表彰を受けた地域活動を世界中で展開しており、MSCIグローバル・サステナビリティ・インデックスやFTS4Eグッド・エマージング・インデックスをはじめ、主要なサステナビリティ指数の構成銘柄に名を連ねています。
TCSの詳細は、www.tcs.comをご覧ください。