東京、2021年10月11日: タタコンサルタンシーサービシズ(以下、TCS)は、株式会社カインズ(本社:埼玉県本庄市、代表取締役社長 CEO:高家正行、以下、CAINZ)と、専用開発拠点「CAINZ Offshore Development Center(カインズ・オフショア・ディベロップメントセンター)」をインド・チェンナイのTCS施設内に共同で設立したことを発表しました。
CAINZは、28都道府県に226店舗*を展開する日本最大手のホームセンターチェーンです。CAINZは、1989年の創業以来、消費者のライフスタイル向上に取り組んできました。近年では、多様化する消費者のニーズや行動変容に機動的に対応するため、中期経営計画 「PROJECT KINDNESS(プロジェクトカインドネス)」(2019年3月)において、「IT小売企業」への変革ビジョンを発表しました。
TCSは、同年よりCAINZのデジタル変革における戦略的テクノロジーパートナーとして、店舗内の商品の売場や在庫状況を特定する、顧客およびメンバー(CAINZ従業員)向けのモバイルアプリ「Find in CAINZ」のアジャイル開発をはじめとしたデジタルイニシアチブの推進を支援してきました。
今回のパートナーシップ拡大、ならびに、CAINZ Offshore Development Centerの設立を通じ、両社の共同開発イニシアチブは大幅に拡大します。同センターは、CAINZのリーダーシップの下で運営され、TCSは、小売業界におけるグローバルベストプラクティスや専門的知見を提供するとともに、CAINZのITエンジニアの開発スキルの向上、強化にも寄与します。
この取り組みは、オンサイト・オフショアによる両社のハイブリッドエンゲージメントを強化するとともに、CAINZのPOS(Point of Sale:販売時点情報管理)システム、EC(E-commerce: 電子商取引)コンテンツ、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ツール、店舗内アプリなど、オムニチャネル戦略におけるデジタルソリューションのアジャイル開発を加速することを目的としています。
CAINZは、2025年2月期を目途に、デジタル戦略本部の体制を430名(うち、オフショア人材:130名を含む)に拡大する予定です。
株式会社カインズ 執行役員 CDO(チーフデジタルオフィサー) 兼 デジタル戦略本部長の池照直樹氏は、次のように述べています。
「日本では、少子高齢化・人口減少を背景にITエンジニアが減少する一方、デジタル化への需要は従来にも増して高まっています。消費者の購買行動の多様化やニーズの変化に対応するためには、迅速かつ柔軟なデジタル開発能力の強化が必要不可欠です。それを可能にするためには、国内だけでなく世界に目を向ける必要があると当社は考えます。これまで、TCSには、デジタル戦略本部の設置以前からアプリ開発で協力を得ており、当社のビジネスに対する理解に加え、グローバルにおける存在感、小売業界における知見や確かな実績などを総合的に評価し、専用開発拠点を共同で設立することに決定しました」
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社(日本TCS) 代表取締役社長の垣原弘道は、次のように述べています。
「世界的にデジタル変革の取り組みが本格化する中、日本では、開発人材の確保に課題を抱える企業が少なくありません。そうした中、CAINZは、ホームセンター業界に先駆けて、インド・オフショア開発拠点の活用に着手しました。TCS内に設立したCAINZ Offshore Development Centerでは、TCSが培ってきたグローバルベストプラクティスに加え、小売業界の知見を備えた開発人材とリソースをお客さまのニーズに応じて機動的に提供します。CAINZのエンジニアのスキル向上やノウハウ蓄積に加え、『IT小売企業』への変革というビジョンの実現にも寄与すると確信しています」
以上
株式会社カインズ(CAINZ)について
株式会社カインズは、国内28都道府県下で226店舗*を展開するホームセンターチェーンです。
「くらしに、ららら。」を企業メッセージとして、日常生活に寄り添うライフスタイルの提案と、住空間のトータルコーディネートを意識した商品づくり、店舗づくりに努めています。カインズオリジナル商品の開発と、独自の仕入れ・物流システムの活用により、低価格であるだけでなく、機能性やデザインも兼ね備えた商品を提供しています。CAINZの詳細については、www.cainz.co.jpをご覧ください。
*2021年9月末現在
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)について
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、革新的かつ業界最高水準のIT サービス、コンサルティング、およびビジネスソリューションを世界中の大手企業に向けて提供し、その変革への道のりを支援している、50年の歴史を持つITサービス、コンサルティング、およびビジネスソリューション企業です。TCS はコンサルティングを基盤とし、コグニティブ技術を活用したBPS、エンジニアリング・サービスやソリューションを総合的に展開しています。これらを卓越したソフトウェア開発の基準として認識されている、TCS 独自の「ロケーションインディペンデント・アジャイル・デリバリーモデル(Location Independent Agile™ delivery model)」を通じ、地理的な制約にとらわれることなく提供しています。
TCS は、世界最大規模の多国籍複合企業体であるタタ・グループに属し、最高水準のトレーニングを受けた52万8,000人を超える人材を擁し、世界46カ国で事業を展開しています。2021年3月31日を末日とする会計年度の売上高は222億米ドルで、インドナショナル証券取引所とボンベイ証券取引所にも上場しています。また、気候変動に対する積極的な取り組みや表彰を受けた地域活動を世界中で展開しており、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスやMSCIグローバル・サステナビリティ・インデックス、FTS4Eグッド・エマージング・インデックスをはじめ、主要なサステナビリティ指数の構成銘柄に名を連ねています。
TCSの詳細については、www.tcs.comをご覧ください。