英国・ゲイドン|インド・ムンバイ、2021年11月2日: タタコンサルタンシーサービシズ(以下、TCS)は、「ABB FIA フォーミュラE 世界選手権(ABB FIA Formula E World Championship)」に、英国を代表するレーシングチーム、Jaguar Racing(ジャガーレーシング)のタイトルスポンサーとして参戦することを発表しました。これにより、チーム名は「Jaguar TCS Racing(ジャガーTCSレーシング)」となります。
TCSとジャガーは、この複数年にわたるパートナーシップ契約に基づき、リサーチ&イノベーション(Research &Innovation: R&I)を加速させるとともに、電気自動車(EV)の技術開発をリードするためのダイナミックなプラットフォームを構築します。TCSは、技術革新に関する知見やEVのバリューチェーンの主要な組織と協働してきた豊富な経験を駆使し、Jaguar TCS RacingのEV開発に貢献し、低炭素社会やサステナブルな自動車の実現に寄与します。このパートシップにより、サーキットで取得したデータやインサイトを活用し、電気自動車のエコシステム全体に向けて、より広範な成長、発展、変革をもたらします。
TCS CEO(最高経営責任者) 兼 マネージングディレクターのラジェシュ・ゴピナタン(Rajesh Gopinathan)は、次のように述べています。
「この度のジャガー・ランドローバーとのパートナーシップ拡大と、Jaguar TCS Racingとしての新たな挑戦により、集合知を活用し、あらゆる人々にとってサステナブルな未来の実現に向けてイノベーションを起こせることを喜ばしく思っています。世界の自動車レースがEVにフォーカスする中で、このコラボレーションは、先進技術、クリーンエネルギー、新しいビジネスモデルの活用といった点で先進事例を生み出すでしょう。TCSの取り組みはビジネスに留まらず、人々、コミュニティ、地球に持続的な影響をもたらすでしょう」
ジャガー・ランドローバーCEO(最高経営責任者)兼JLRモータースポーツ会長のティエリー・ボロレ(Thierry Bolloré)氏は、次のように述べています。
「TCSのJaguar Racingへの参加を心より歓迎します。今回のパートナーシップは、タタ・グループが持つシナジー効果の証と言えるものです。モータースポーツは究極の挑戦であり、この厳しい世界で成功を収めるには、テクノロジー、イノベーション、アジリティ(俊敏性)、団結力、チームワーク、すべてが重要であり、あらゆる分野において傑出していなければなりません。私は、これらのベネフィットを十分認識しており、私たちのモータースポーツにおける今後の活動が生み出す最大限の効果に期待しています」
Jaguar Racing チーム代表のジェームズ・バークレー(James Barclay)氏は、次のように述べています。
「これまでの水面下の努力を数か月にわたり積み重ねてきた中で、来年のレースでの可能性に思いを馳せると、心が躍る思いです。この度は、TCSを新たなパートナーに迎えることを光栄に思うとともに、イノベーションに溢れ、相互に有益な関係を築いていけることに期待しています。私たちは、これをお知らせする日が来ることをずっと待ち望んできました。今日、ここに、グローバルリーダーで一流のブランドであるTCSがFIA フォーミュラEに加わったことを大変嬉しく思います。チーム創設以来、最も優れた成績を残したシーズンの後で、私たちは、さらに多くのポイント、勝利を獲得し、やがては世界チャンピオンという、さらなる高みを目指して取り組んでいきます」
TCS CMO(チーフマーケティングオフィサー)のラジャシュリー R(Rajashree R)は、次のように述べています。
「TCSとジャガー・ランドローバーのパートナーシップは、二つの目的志向のブランドが、イノベーションと集合知を活用し、サステナブルな未来を創造するために団結したことを意味しています。それは、技術的なイノベーションにより、よりよい世界を構築できる、という共通の信念に根差しています。新しいテクノロジーを共に生み出し、構築し、サステナビリティを推進し、世界中のあらゆる地域の人々のためによりよい未来をつくります。このパートナーシップが私たちのエコシステム全体にもたらす可能性に期待を寄せています」
TCSのフォーミュラE参戦は、TCSニューヨークシティマラソン、TCSロンドンマラソン、TCSアムステルダムマラソンといったスポーツスポンサーシップのグローバルポートフォリオに新たに加わることも意味します。TCSには、データやデジタル技術を駆使し、レース体験をカスタマイズし、充実させてきた確かな実績があります。
新シーズン開幕のわずか87日前にして、Jaguar TCS Racingは、フォーミュラE史上最高のレーシングカー開発を目指し、複数のソフトウェア改良を含む、エネルギー管理の改善とマシンの速度や効率向上に注力しています。また、新しい予選フォーマットに関する理解とシミュレーション、さたに新フォーマット(競技規則)による予選開始から10分間の成績を左右する、ピットストップ作業にも入念に取り組んでいます。
TCSはジャガー・ランドローバーの長期的なパートナーとして、2012年からさまざまな最先端の技術領域で協力してきました。今回のパートナーシップは、コネクテッド製品のエンジニアリングやデジタルトランスフォーメーション(DX)などの分野における、長年にわたる協働イニシアチブのさらなる強化と発展として位置づけられるものです。両社は、サステナビリティの実現と独自のカスタマーエクスペリエンス(CX)提供を指針として「モダン・ラグジュアリー」を再構築し、地球環境、社会、コミュニティに資するベンチマークの確立に向けた道のりを共に歩んでいます。
以上
関連情報
Jaguar TCS Racingについて
ジャガーは2016年10月にモータースポーツに復帰し、市街地の特設コースで開催される完全電動のフォーミュラカーレーシングシリーズ、ABB FIA フォーミュラE世界選手権に参戦した最初のプレミアムメーカーです。シーズン7で、Jaguar RacingはABB FIA フォーミュラE世界選手権のチーム部門ランキングで2位を獲得し、Jaguar RacingのフォーミュラE参戦開始以来、最も成功したシーズンとなりました。
フォーミュラEは、2025年までにEVのラグジュアリーブランドを目指すジャガーにとって、実際の路上でテストする機会となっています。Jaguar TCS Racingは、サステナブルな最先端技術を活用し、ジャガー・ランドローバーの戦略的再構築に寄与し、品質面で新たなベンチマークを確立します。
Jaguar TCS Racingの目標は、「レースを再構築する」こと、また、チームとのテスト、開発、学習、協力を通じて得られたインサイトをジャガー・ランドローバーと共有し、将来の自動車開発に寄与することです。とりわけ、フォーミュラEで得られた知見や技術をさまざまな分野に還元し、ジャガーの企業としてのコミットメントと、第3世代のフォーミュラEを合致させ、ジャガーのブランド再構築に寄与ことを目指しています。
また、、Jaguar TCS Racingは、フォーミュラEの公式メーカーとして、モーター、トランスミッション、インバーター、リアサスペンションといったパワートレインを自ら設計します。
フォーミュラEでは、コスト抑制の観点から、カーボンファイバー製のシャシーとバッテリーが共通仕様となっており、11チーム全てが採用しています。従って、ジャガー・ランドローバーの電気自動車の将来にも寄与するような、効率的かつ軽量なパワートレインの開発が焦点となっています。2021年のフォーミュラEは、主催であるFIA(国際自動車連盟)公認の世界大会となって2年目を迎えました。今年は、参戦しているチームにとって、Gen2(第二世代)のマシンで戦う4年目かつ最後の年となります。各チームは2台のレーシングカーを所有し、それぞれにドライバーがいて、45分プラス1周の全レース距離を通して使用されます。
完全なEVというコンセプトのみならず、フォーミュラEは会場の選定においてもモータースポーツ界において独自の指針を設けています。フォーミュラEの大会は、ディルイーヤ(サウジアラビア)、メキシコシティー(メキシコ)、ローマ(イタリア)、モンテカルロ(モナコ)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)、さらに、最近では、ソウル(韓国)で開催されたダブルヘッダーのレースなど、世界の主要都市の中心部に暫定的に設けられた市街地(公道)コースで開催されています。
ニュージーランド出身のミッチ・エバンス(Mitch Evans)は、ドライバー部門ランキングで4位を獲得し、Jaguar TCS Racingはシーズン7を終えた時点でチーム部門ランキング2位を獲得しました。これは、8度の表彰台、2度の優勝、1度のポールポジション獲得、177ポイント獲得など、Jaguar TCS RacingのフォーミュラE参戦史上最高の成績です。
Race to Innovate(レース活動を通じてイノベーションを創出すること)
フォーミュラEは、ジャガー・ランドローバーの戦略の再構築にとって優先事項であり続けています。
唯一の完全なEVによる世界選手権であるフォーミュラEは、整備された環境下でEVの新技術を開発・テストする環境になっています。フォーミュラEのレースをジャガーのミッション「レースを通じてイノベーションを創出すること(Race to Innovate)」におけるテスト環境として、Jaguar TCS Racingは、レース(サーキット)からロード(一般道)へ、そしてロードからレースへと知見を駆使し、EVの未来(社会の利益、モビリティ、サステナビリティ)に寄与すべく、ジャガーが追求する未来を描き続けます。
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)について
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、革新的かつ業界最高水準のIT サービス、コンサルティング、およびビジネスソリューションを世界中の大手企業に向けて提供し、その変革への道のりを支援している、50年の歴史を持つITサービス、コンサルティング、およびビジネスソリューション企業です。TCS はコンサルティングを基盤とし、コグニティブ技術を活用したBPS、エンジニアリング・サービスやソリューションを総合的に展開しています。これらを卓越したソフトウェア開発の基準として認識されている、TCS 独自の「ロケーションインディペンデント・アジャイル・デリバリーモデル(Location Independent Agile™ delivery model)」を通じ、地理的な制約にとらわれることなく提供しています。
TCS は、世界最大規模の多国籍複合企業体であるタタ・グループに属し、最高水準のトレーニングを受けた52万8,000人を超える人材を擁し、世界46カ国で事業を展開しています。2021年3月31日を末日とする会計年度の売上高は222億米ドルで、インドナショナル証券取引所とボンベイ証券取引所にも上場しています。また、気候変動に対する積極的な取り組みや表彰を受けた地域活動を世界中で展開しており、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスやMSCIグローバル・サステナビリティ・インデックス、FTS4Eグッド・エマージング・インデックスをはじめ、主要なサステナビリティ指数の構成銘柄に名を連ねています。
TCSの詳細については、www.tcs.comをご覧ください。
※本資料は、2021年11月2日(現地時間)、英国・ゲイドンならびにインド・ムンバイで発表されたプレスリリースの和訳です。
発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
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