連載 インドの神髄
世界の技術で日本のビジネスを変える
IT大国として圧倒的存在感を誇るインドのなかでも最大手のITサービス企業であるタタコンサルタンシーサービシズ(以下、TCS)。その日本法人、日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(以下、日本TCS)は、グローバルな知見と最先端の業界知識を生かしながら日本企業のビジネス変革を支援しています。同社の強みやそこで働く魅力について、サイバーセキュリティやSAP領域で活躍する3名にお話を伺いました。
グローバルと連携し、お客様と「セキュリティジャーニー」を描く
──Andrewさんは2022年に日本TCSに入社されたそうですが、転職の経緯や入社の決め手について教えてください。
元々サイバーセキュリティ関連の会社の共同創設者として長年事業を行ったあと、米系ITコンサルティング会社にてサイバーセキュリティ部門をリードする役割を担っていました。 サイバーセキュリティの世界に20年ほど関わってきたなかで、グローバル企業であるTCSと日系大手企業の三菱商事のハイブリッド企業である日本TCSが、サイバーセキュリティ領域へ展開し始めていることに非常に興味を持ちました。インドの世界的影響力の大きさや、日本との協業による独自性などを踏まえると、今後、急成長していく会社だと感じるとともに、選考を通して感じた「人」や「文化」にも引かれて入社を決意しました。
──Andrewさんは、サイバーセキュリティ本部でパートナー企業の営業部門やマーケティングチームを管掌されているとのこと。お客様から寄せられる課題や、日本TCSの支援内容はいかがでしょうか。
日本企業をターゲットとしたサイバー攻撃や、企業による個人情報流出などの報道が増えています。そうした報道も後押しとなり、「海外子会社のセキュリティを強化したい」「ゼロトラストアーキテクチャに移行したい」といった課題感を持つお客様が増えています。以前は製造業や商社のお客様が多かったですが、今では製薬、小売り、金融など幅広い業界のお客様からご相談をいただくようになりました。こうしたご相談に対して、営業部門と連携しながらお客様の課題やニーズをヒアリングするところから始まります。 日本TCSの強みは、対症療法的に解決策をご提案するのではなく、お客様とセキュリティ対策の道筋を描く「セキュリティジャーニー」の支援がエンドツーエンドでできる点です。グローバル企業と比較した自社のセキュリティレベルを確認できるので、その結果を踏まえて本質的な対策を講じられます。 実際、製造業のお客様から海外子会社を含むグローバルでのセキュリティを強化したいとご相談いただいた事例では、セキュリティの現状を可視化して業界標準とのFit&Gap分析を行い、お客様と中長期的なセキュリティジャーニーを作りました。その後、脆弱性検査、セキュリティ監視ツールの導入、グローバルメンバーと連携した運用までを支援しています。この支援を通じて、お客様のセキュリティ感度が向上し、さらなる支援を進めている最中です。
総合的なサイバーセキュリティ支援で、自身の経験値を広げる
──サイバーセキュリティの領域でご活躍されてきたAndrewさんの視点から、日本TCSに入ったからこそ経験できていること、働く魅力についてお聞かせください。
日本TCSはコンサルティングから運用まで全ての工程を支援しているので、自身の経験の幅を広げるチャンスは大いにあるはずです。さらにゼロトラストセキュリティやクラウドセキュリティ、特権アクセス管理(Privileged Access Management)など、日本TCSでは携われるサイバーセキュリティの領域が幅広く、お客様も日本の大手グローバル企業が中心であることが魅力だと思います。 TCSグローバルでは、サイバーセキュリティ領域で100社以上のアライアンスパートナーとお取引があり、1万人以上のサイバーセキュリティのプロ人材が所属しています。さらには、AIやブロックチェーンといった専門領域の知見もあり、そうしたグローバルで最先端のナレッジや事例を活用できるのは、日本TCSだからこその強みだと感じます。
──日本TCSのサイバーセキュリティ部門では、どういった方が活躍できると思いますか。
「サイバーセキュリティに興味がある」ことと、そのうえでプロジェクトマネジメントの経験やネットワークスキルなどがある方が活躍できると思います。日本TCS社内のトレーニング体制に加えてマイクロソフトの資格やセキュリティの資格などを取得する機会もあるので、新しい技術や知識を学ぶ意欲がある方には、うってつけの環境ではないでしょうか。 また、業務で英語力を生かす機会が多いので、語学力を高めたい方には最適な環境です。語学力に自信がない方も日本語を話せるグローバルメンバーがバックアップする体制がありますので、ご安心いただきたいです。サイバーセキュリティで総合的な支援をしていきたい方のご応募をお待ちしています。
ニーズ高まるSAP領域で、海外ロールアウトを支援する醍醐味
──日本TCSへの入社の経緯と、現在の仕事内容について教えてください。
私は2015年に新卒で日本TCSへ入社しました。「ビジネスレベルの英語力を習得できること」と「ITの専門性を身につけられること」を軸に就職先を選んでいるなかで、その両方を兼ね備えた企業だと感じたことが入社の決め手でした。実際、入社して初めてのプロジェクトは、TCSのインドやタイのメンバーと連携して進めました。 現在は、エンタープライズアプリケーションサービス部のコンサルタントとして働いています。同部では、お客様のITプラットフォーム運用に関する課題解決を支援しています。私はSAP S/4HANAに関する案件のチームリードを担っています。
──現在、具体的にどのようなプロジェクトに携わっていますか。
消費財メーカーのお客様向けに、SAP ERPシステムであるS/4HANAの海外ロールアウトプロジェクトに携わっています。総勢100名近いメンバーがプロジェクトに関わっていて、非常に大掛かりな案件です。 テンプレート機能を各国に展開するサポートを担当していますが、なかには個別対応が必要な拠点が存在します。そのような拠点に対しては、お客様、他ベンダと連携しながらプロジェクトを進めています。 実際にプロジェクトに携わるなかで感じるのは、TCSはリソースが豊富なので、プロジェクトをスケールアップさせるハードルが低いことです。こうした点はお客様からの信頼にもつながっていると感じています。
グローバルネットワークを生かして学び続けられる環境
──日本TCSに入社してから現在までに得られたスキルはどのようなものがあると思われますか。
多様性のあるグローバルなプロジェクトメンバーをまとめる経験ができることが自身の成長にもつながっていると感じます。また、TCS全体のリソースやナレッジを、日本のお客様が求める形に最適化するスキルが求められるので、プロジェクトマネジメントスキルが培われると思います。 キャリア面では、日本TCSの場合、プロジェクトマネジメント系か技術系かで大きく選択肢が分かれるのですが、私自身はどちらの経験も経て、今はプロジェクトマネジメント領域でキャリアを積んでいきたいと考えています。
──日本TCSのSAPビジネスの強化に向けて、どういった方と一緒に働きたいですか。
SAPの知見があり、さまざまな関係者との調整を率先して進められる方と一緒に働きたいです。多少積極的すぎる方のほうが活躍しやすいと思います。SAPの最新情報は社内の共有サイトに掲載されているので、その情報を参照したり、海外メンバーに直接事例を教えてもらったりしながら、自身の知見を高めていける環境があります。グローバルな環境で成長したい方にとって非常に面白いと思います。
SAP導入の上流工程から携わり、ビジネス変革に伴走する
──原さんは、事業会社などでサプライチェーンマネジメント改革やERP導入プロジェクトなどのプロジェクトリーダーを経て、2021年に日本TCSに入社されたそうですが、転職の経緯や入社の決め手を教えてください。
これまで、事業会社やコンサルティングファームにて製造業・サービス業を中心にサプライチェーンマネジメント改革やSAPなどのERP導入プロジェクトのリーダーを経験しました。前職の事業会社で海外の工場設立に伴ったシステム導入や運用保守を担っていた際に、プロジェクトの企画・立ち上げの成否がプロジェクト成功のカギであることを体感し、より上流のコンサルティングに携わりたいと思ったのが転職のきっかけでした。日本TCSに知人がいたこともあり、日本TCSなら自分がやりたいことを実現できると思い入社を決意しました。SAPなどのシステムは常に進化しているので、インドを筆頭にグローバルな知見や最先端の知識を身につけられる環境に魅力を感じました。
──原さんが現在担当しているプロジェクトについて、具体的に教えてください。
SAP社のERP製品「SAP ERP 6.0」の保守が2027年に終了予定となり次世代ERP「SAP S/4HANA」への移行が必要なことから、お客様から難度の高いご相談が増えています。 私は、2年ほど前から開始した化学メーカーのお客様のプロジェクトでリーダーを務めています。会社統合するお客様が、統合にあたって会社の付加価値を上げていきたいと考え、システム全体の構想策定からご相談いただきました。S/4HANAだけでなく複数のシステムを組み合わせた、全体のシステム構想から携わっています。システム全体を俯瞰し、お客様のビジョンを最短で効率的に実現することを大切にしています。 現在はプロジェクトメンバーが30名ほどですが、今後プロジェクトの領域拡大に伴いプロジェクトの規模は大きくなっていく予定です。 お客様だけでは解決できない課題も多くあるので、そうした課題への解決策を提案することも日本TCSに期待されています。システムの立ち上げの経験が豊富な日本TCSだからこそお客様の課題解決のために最適なご提案ができ、お客様に信頼していただけることが、やりがいにもつながっています。
マネジメントもスペシャリストも。幅広いキャリアの可能性がある
──日本TCSでSAPビジネスに携わる魅力は、どのような点でしょうか。
特に私が所属しているBusiness Transformationチームは比較的新しい部門ですので、部門の方向性や採用など、重要な意思決定に携われることが魅力の一つだと感じます。また、業界の最先端の知識を持つインドや他地域にいるメンバーと一緒に仕事をできるのは日本TCSだからこそだと思います。一人に任される領域が広いうえに、高い専門性を持つグローバルメンバーの力を借りることで、より良いソリューションをお客様に提供できることも醍醐味です。 キャリア面では、マネジメントとスペシャリストの両面でスキルアップをすることができます。私の場合は、プロジェクトマネジメントの経験とSAPや業務変革などの専門性を掛け合わせて、お客様の会社全体の生産性向上に寄与できるようなプロジェクトに挑戦したいと考えています。
──どんな方と一緒に働きたいですか。
事業会社でもコンサルティング会社でも、特定の業務システムの知識や経験を持っている方は、その知識を存分に発揮していただける機会があると思います。私の場合は業務改革やシステム導入を前職までに何度も経験してきたので、その経験を生かしてプロジェクトに貢献できていると感じます。 もちろん、業務改革やシステム導入の経験やシステム立ち上げの経験がある方が望ましいですが、マインドセットも大切だと考えています。プロジェクトを進めていくうえで、ときには困難に立ち向かうこともあるので、課題を解決することに前向きに楽しみながら取り組める人と一緒に働きたいです。
出典:ビズリーチ 公募ページ「日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社」
(2024年2月15日公開)より転載