PRESS RELEASE
2024年12月9日
TCSのサイエンティスト(研究員)が最先端技術の研究に取り組む3つのラボとTCSが推進する独自の研究コンセプトを体験できるカスタマーエクスペリエンスセンターを併設
このページは、2024年11月28日(現地時間)、インド・コルカタで発表されたプレスリリースの日本語訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
▶ 原文は こちら
コルカタ、2024年11月28日: タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、インド工科大学(IIT)カラグプル校と提携し、エッジコンピューティング、組み込みシステム、AIを活用して、デジタルヘルスケア、ロボティクス、インテリジェントシステムなどの分野で高度な研究に取り組む先端リサーチセンターを設立したことを発表ました。
インド・西ベンガル州の州都コルカタのニュータウンにある同校のリサーチパークに位置するTCSリサーチセンターは、最先端の研究用ラボ3棟を備え、150名を超えるTCSのサイエンティスト(研究員)が最先端テクノロジーを探求し、イノベーション創出を拡大します。
これらのラボは、「センシングと通信」、「エッジコンピューティングと分析」、「ロボティクスとビジュアルコンピューティング」の3つの分野に分かれています。
TCSの研究員は、当センター内の最新設備を活用し、エッジコンピューティング、組み込みシステム、AI(人工知能)といった最先端技術のイノベーションを加速させます。当センターは、アカデミア(学術界)と連携しながらビジネス界や社会に大きな影響をもたらしてきた TCS の豊富な経験を証明するものといえます。
TCS CTO(最高技術責任者)のハリック・ヴィン(Dr. Harrick Vin)は、次のように述べています。
「TCS は、ビジネス界やトップクラスの研究機関との関わり合いに変革をもたらしています。TCS の注力分野のひとつは、学術機関内にリサーチ&イノベーションラボを設立し、知見や人材の有意義な交流を促進することです。これは、数年前にIITマドラス校のリサーチパークで取り組みを開始したことから始まりました。この度、IIT カラグプル校のリサーチパークにリサーチ&イノベーションラボを設立したことは、この戦略的取り組みの新たな一歩となります。TCSは、IITの複数の研究プログラムに資金を提供しており、こうしたプログラムと共同でイノベーションを推進することは、双方にとって大幅な成果の向上をもたらすことでしょう」
IITカラグプル校のキャンパス内に新設したTCSリサーチセンターは、TCS が資金提供し、IITカラグプル校を含む学術パートナーとの共同研究プログラムの拠点となります。また、当センターには、鉱工業、農業、自動車、ヘルスケア、製造、小売など、さまざまな業界のお客さまが、TCS 独自のリサーチコンセプトを体験できる専門施設やカスタマーエクスペリエンスセンターも併設されます。
これらのセンターで開催されるワークショップは学外からの参加も可能で、TCSの研究員、各業界の専門家、およびIITカラグプル校の研究者らが協働し、さまざまな業界が抱える課題の解決策を探ります。
当センターはこれまでTCSとIITカラグプル校が築き上げてきた強固な関係に根差し、今後、設立される同様のラボの先駆けとなります。
IITカラグプル校 学長のヴィレンドラ・クマール・テワリ(Virendra Kumar Tewari)教授は、次のように述べています。
「この先端リサーチセンターは、コルカタに新設されたIITカラグプル校のリサーチパーク内に拠点を置き、本学とTCSの戦略連携を従来にもまして強化することでしょう。本パートナーシップは、ヘルスケアと自動化に関する喫緊の課題に対処する上で、最先端技術を活用しながら、大きな飛躍的進歩をもたらすでしょう。ここでは、IITカラグプル校の世界トップクラスの研究能力と、業界を牽引するTCSの専門的知見を組み合わせることで、人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)やヘルスケアサービスを向上させ、成長を続けるインテリジェント・システムの分野にも寄与する革新的なイノベーションの推進を目指します。また、当センターは、画期的な研究を促進するだけではなく、学際的なコラボレーションの機会も生み出し、次世代の技術者や研究者が未来を創造する空間となるでしょう」
以上
インド工科大学(IIT)カラグプル校について
IITカラグプル校は、世界有数の高等教育・学術機関であり、世界に向けて即戦力となる専門家を育成し、優れた教育を提供するとともに、適切なコストで技術革新を創出する先駆的な大学です。1951年に、Institute of National Importance(国家的に重要な大学)として、英国統治下のインドで創立した同校は、インド国内のトップ5の上位校にランクされ、2019年にインド政府から「Institute of Eminence(卓越した大学)」の称号を授与されています。また国内外を超えて複数の国家的プロジェクトにも参画し、20の学術機関、12の学校、18のセンター(11のセンター オブ エクセレンス:CoEを含む)、2つのアカデミーを擁しています。1万6,000人以上の学生が在籍する同校は、優れた研究成果で高い評価を得ています。現在、同校には、約750以上の学部、940人以上の職員、1,150以上のプロジェクトが存在し、2万5,000人以上の住民が生活する、独立した学園都市を形成しています。教育分野は、建築、経営、法律、人文科学、精密農業*1、人工知能(AI)、幸福学*2、経済学を含む社会科学、さらに、医学・医療技術、古典・民俗芸術、リーダーシップ、アントレプレナーシップ(起業家精神)など、多岐にわたります。
IITカラグプル校の詳細は、www.iitkgp.ac.inをご覧ください。
*1 Precision Agriculture: 農地・農作物の生育状態を精密に制御し、その結果に基づき翌年の計画を立てる農業管理手法。
*2 Science of Happiness: 米国の心理学者 ミハイ・チクセントミハイ博士の提唱で始められた、人間の幸福を研究する学問分野。
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)について
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、世界中の大手企業における変革の道のりを50年以上に渡り支援している、ITサービス、コンサルティングおよびビジネスソリューション企業です。コンサルティングを基盤とし、コグニティブ技術を活用した、ビジネス、テクノロジー、エンジニアリングのサービスやソリューションを総合的に展開しています。これらをTCS独自のソフトウェア開発基準である「ロケーションインディペンデント・アジャイル・デリバリーモデル(Location Independent Agile™ delivery model)」を通じ、地理的な制約にとらわれることなく提供しています。
TCSは、世界最大規模の多国籍複合企業体であるタタ・グループの一員で、最高水準のトレーニングを受けた61万2,000人を超える人材を擁し、世界55カ国で事業を展開しています。2024年3月31日を末日とする会計年度の売上高は290億米ドルで、インドナショナル証券取引所とボンベイ証券取引所にも上場しています。また、気候変動に対する積極的な取り組みや表彰を受けた地域活動を世界中で展開しており、MSCIグローバル・サステナビリティ・インデックスやFTS4Eグッド・エマージング・インデックスをはじめ、主要なサステナビリティ指数の構成銘柄に名を連ねています。
TCSの詳細は、www.tcs.comをご覧ください。