主要市場での需要により売上高が3.1%拡大
- 第1四半期の好調な契約獲得が年間での勢いを示唆
- デジタル分野の売上高が占める割合は18.9%に、前期比7.6%増、前年同期比26%増
* 本プレスリリースの日本語抄訳では、会計年度表示を本社(インド)に合わせた表記としています。 (例:2018年3月31日を末とする会計年度は「2018年度」となります)
このページは2017年7月13日(現地時間)にインド ムンバイにて発表されたプレスリリースの抄訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
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2017-18年度第1四半期業績ハイライト |
2017-18年度第1四半期事業ハイライト |
- 売上高:45億9,100万ドル、前年同期比5.2%増、前期比3.1%増
- 純利益:9億2,300万ドル、前年同期比1.8%減、前期比7.0%減
- 事業活動からの純キャッシュフロー:純利益の104%
- 営業利益率:23.4%
- 1株当り利益:0.47ドル
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- 受注量:3.5%増
- IT部門離職率:11.6%(直近12ヵ月)
- 総従業員数:385,809人、新規採用者総数:11,202人
- 上位契約規模帯に新たに加わったクライアント数:
- 100万ドル超:8社
- 1,000万ドル超:12社
- 5,000万ドル超および1億ドル超:1社
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2017年7月13日、インド・ムンバイ発:ITサービス、コンサルティングおよびビジネスソリューションのリーディングカンパニーであるタタコンサルタンシーサービシズ(本社:インド・ムンバイ、以下「TCS」)は、IFRS(国際財務報告基準)に基づき、2017年6月30日を末日とする四半期の連結決算を発表しました。
TCSの代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)兼マネージングディレクター ラジェシュ・ゴピナタンは第1四半期の業績について、次のように述べています。
「第1四半期には幅広い業界にわたり着実な成長を遂げました。各契約規模帯のクライアント数が着実に増加したこと、またお客様の間でデジタル導入が加速したことによって主要市場での受注量が大きく拡大し、好調な1年のスタートを切ることができました。すべての市場において優れた契約獲得状況を達成すると共に、2018会計年度の成長に向け良き足場となる契約のパイプラインを確保しています。」
さらに、「Business 4.0の初期のステージにおいて、企業はアジャイル、クラウド、アナリティクス、および自動化の導入を通じ、より効率的で応答性の高い、データ中心の組織への変革を進めています。TCSはお客様から必要とされるサービスを提供するため組織構造とgo-to-marketチームを刷新し、またこのような新たな機会を捉えるためコグニティブ・ビジネス・オペレーションやデジタル・トランスフォーメーションといった新しいサービス組織を取り入れました」とコメントしています。
TCSのCOO(最高業務執行責任者)兼エグゼクティブディレクター N. ガナパシー・スブラマニアムは次のように述べています。
「第1四半期に達成したすべての業界セグメントにわたる包括的な成長、好調な受注パイプライン、および大規模なプラットフォームを基盤とした変革案件獲得により、今後の各四半期にも成長の勢いがさらに高まるとの確信が得られました。」
TCSのCFO(最高財務責任者) V. ラマクリシュナンは次のように述べています。
「今四半期にはルピーの対米ドル急騰を含む大きな通貨変動により、65億ルピーの損失が生じました。規律ある財務管理を継続すると共に、優れたキャッシュフロー生成とデジタル事業への投資に注力します。第1四半期の賃金引き上げの影響にもかかわらず、引き続き目標レンジ内の利益率を確保しています。」
第1四半期の部門別ハイライト
エディター向け注釈:業界データ報告フォーマットの変更について
TCSの売上高のうち82%超は南北アメリカ、英国、欧州、およびオーストラリアを含む主要市場で計上していますが、これについては年金関連の売上高が一定の比率を占めるため比較的安定しています。世界の他の地域でのTCSの売上はプロジェクト中心であるため幾分変動的です。投資家とアナリストの皆様に業界ごとのTCSの業績をより明確に把握していただけるよう、投資家向け四半期ファクトシートでは変動的な市場を「地域市場およびその他」と呼ぶひとつのグループにまとめています。この区分けはTCSの業績についてより正確に検討していただくためのものです。TCSの財務報告書に含まれる事業部門の正式な定義に変更はなく、引き続き決算報告書の一部として記載しています。
産業分野ごと:
今四半期には各産業分野にわたり売上高が好調に拡大しました。小売とBFSIを除く分野はいずれも直前期比3.5%を超える好調な成長を達成しました。
市場ごと:
主要市場はいずれも固定通貨ベースで成長し、欧州が最も好調(直前期比5.9%増)で北米と英国がこれに続きました。成長市場の中では中南米が最も好調(直前期比2.8%増)であり、インド、APAC、およびMEAがこれに続きました。
サービス分野ごと:
この第1四半期にTCSはサービスラインを再編し、コグ二ティブ・ビジネス・オペレーションやデジタル・トランスフォーメーション・サービスをはじめとする新たなサービスを追加しました。
- コグ二ティブ・ビジネス・オペレーションは前期比5%超の成長を達成し、これにはバックオフィス、クラウド導入、規制コンプライアンス、およびTCS Platformベースのサービスが主に貢献しました。
- IoTベースのサービスはお客様から大きな評価を獲得し、コネクテッド・ホーム、モビリティ、エネルギー、マネジメント、リモート・モニタリングの各分野にわたりすでに20件を超える商談を獲得しています。
- サイバーセキュリティはコンプライアンス、特権的アクセスの管理、およびサイバーセキュリティ関連の大きな需要により直前期比で2桁の成長を遂げました。
- デジタル・インタラクティブ・サービスは、2社の保険会社と1社のエネルギー関連企業からそれぞれ数億ドル規模の契約を獲得しました。
インドの統一物品サービス税(Goods & Services Tax - GST)
インド市場では、2017年7月1日のGST施行がありました。TCSはこのインド最大の税改正において、さまざまな面にわたり中心的な役割を担いました。
- Central Board of Excise and Customs(CBEC):TCSはGSTのプロセスと立ち上げにシステム・インテグレーションとインフラストラクチャ・マネジメント・サービスを提供しました。
- 各州政府:効率的な財務管理のため、GSTNとの一体化と重要な税アナリティクスのためのソリューション導入機能を提供しました。
- 大企業向け:TCSのインドの企業顧客は、税額決定、税務申告、および税アナリティクスのための包括的機能を持つTCS GSP(GST Suvidha Provider) ソリューションを使用しています。
- 小中規模企業:iON™ Platformによる小中規模企業向けGST対応ERPに加え、TCSはGSTに関する認識と知識を高めるGST Shiksha Hubを展開しました。
第1四半期の主な契約案件
- グローバルな大手監査およびアドバイザリー法人から、同社の5つの事業部門にわたり、アジャイルとDevOpsを手段としてエンタープライズITを変革および管理する戦略的パートナーに選ばれました。
- 英国の大手生命保険会社から、TCS BaNCS Insuranceプラットフォームを活用するカスタマーサービスと保険契約管理業務の変革プロジェクトを受注しました。
- 欧州の世界的塗料会社から、自動化と継続的管理を通じた最適化推進を目的とし、同社のアプリケーション環境を変革するプロジェクトを受注しました。
- 北米の大手天然ガスおよび公益企業から、商品開発期間の短縮と顧客エクスペリエンス改善を中心としたデジタル公益企業への変革を推進するパートナーに選ばれました。
- 北米の担保ローン会社から、コア以外のビジネスアプリケーション簡素化、デジタル技術を通じた顧客エクスペリエンス変革、およびアナリティクスを使った顧客行動予測を受注しました。
- アジア太平洋地域の大手生命保険会社から、TCS BaNCS保険プラットフォームを使って保険契約管理、請求、および払い戻し業務のコアシステムを変革するプロジェクトを受注し、「ソフトウェアアズアサービス」モデルを提供しました。
- 北米の世界的バイオ医薬企業から、IT、ネットワーク、およびセキュリティサービスを提供する戦略的パートナーに選ばれました。
- 革新的な従業員管理ソリューションの世界的リーダー企業から、同社のグローバルなITおよびインフラストラクチャを対象としてIT管理サービスを提供する戦略的パートナーに選ばれました。
- 北米の大手金属メーカーから、同社のIT環境をクラウドおよびホステッドサービスによるモデルへと完全に変革するプロジェクトを受注しました。
- 環境への負荷の小さい肥料を生産する欧州企業から、同社のエンドユーザー計算アーキテクチャとサービス提供モデルを変革し、またデジタル化を支援するパートナーに選ばれました。
- 北米の市場インフラストラクチャプロバイダー企業から、複数の種類の資産にわたるクラスクリアランスおよび精算ソリューションとしてTCS BaNCSを導入する戦略的パートナーに選ばれました。
デジタルサービスとソリューション関連の第1四半期の主な契約案件
- 欧州のエンジニアリング企業から、予測的メンテナンスとさまざまな地域にわたる機械のリモート監視を行うIoTプラットフォーム開発を受注しました。
- 北米の小売企業から、エンタープライズ・クラウド 技術を使い、同社の複数のチャンネルにわたって顧客中心のショッピングエクスペリエンスを実現するプロジェクトを受注しました。
- 世界的な金融サービス機構から、クラウド関連の戦略とロードマップに関するコンサルティングを受託しました。
- 北米の消費財コングロマリットから、TCS独自のIoTソリューションを使って同社のデータセンター変革プログラムを推進するパートナーに選ばれました。
- 欧州の大手食品および健康用品小売企業から、ビッグデータ技術を使ったリアルタイムの支出アナリティクスにより、顧客が行えることを拡大するプロジェクトを受注しました。
- 欧州の金融サービス企業から、TCS独自のビッグデータ技術を使った未来的なアナリティクスプラットフォームに関するコンサルティングを提供し、その構想を開発するプロジェクトを受注しました。
- 北米の製造企業から、エンドクライアントへのパーソナライズされた商品を予測し、それを提供するIndustry 4.0 IoTプラットフォーム構築のための戦略的パートナーに選ばれました。
- 欧州の多国籍衣料品会社から、デジタルマーケティングプログラムを対象とした戦略的パートナーに選ばれました。
- 英国を拠点とするグローバルな保険会社から、デジタル双方向サービスを使った顧客のための導入サービス変革プロジェクトを受注しました。
イノベーションと知的財産
2017年6月30日現在、TCSは当四半期に申請した43件を含め3,402件の特許を申請中で、これまでに541件の特許を取得しています。
人材関連
第1四半期末現在の連結ベースの総従業員数は、新規採用者数11,202人(純減1,414人)を含む385,809人となりました。BPSを含めた離職率(直近12カ月)は12.4 %で、ITでの離職率はわずか11.6%でした。女性従業員の比率は34.8%と、これまでで最高となりました。従業員の出身国の数は134か国に増加しました。
エクゼクティブバイスプレジデント兼グローバル人事部門最高責任者のアジョイ・ムカージーは次のように述べています。
「さまざまな市場にわたって新たな人材を獲得すると共に、TCS従業員がデジタル経済に参加して成功を収められるよう、従業員による新たなデジタルスキル習得を支援しています。215,000人を超えるTCS従業員が「Digital Champions」としての教育を受け、またお客様のビジネスに関する知識をTCSの比類のない実行能力に組み合わせることにより、TCSは今日の競争の激しい環境において優れた地位を実現しています。」
受賞と認定
ビジネスリーダーシップ:
- 第1四半期のうちに、22のテクノロジー・アナリスト調査においてリーダーに認定
- Cambridge Groupにより米国IT業界のTop Employerの一社に選出
- 米国のCivic 50の一社に認定
- 北米の Achievers 50 Most Engaged Workplaces に認定
- ヨーロッパにおいて、顧客満足度No.1の地位を4年連続で獲得
- Asian Banker Technology Innovation Awards 2017で複数の賞を獲得
- Editor’s choice Award for Best Learning Execution in 2017 LearningElite Awardsを獲得
- CMMI®-SVC Enterprise-wide Appraisalにおいて成熟レベル5を維持
- Annual ATD Conference 2017で複数の賞を獲得
パートナー:
- EricssonからBest Supplier awardを授与
- 英国とアイルランドにおいて、Oracle Integrated Cloud Partner of the Year Awardを受賞
- インドにおいてAdobe System Integrator Partner of the Year Award を受賞
- Pega 2017 Partner Excellence Awardを獲得
サステナビリティ:
- 栄誉ある「ISC-FICCI Sanitation Award 2017 - Best Corporate Initiative in Sanitation」を受賞