デジタル分野の売上高が占める割合は19.7%に、前期比5.9%増、前年同期比31%増
- 売上高と受注量はいずれも前期比3.2%増
- 営業利益率は前期から1.7%拡大して25.1%
- 純利益は10億ドルに到達
* 本プレスリリースの日本語抄訳では、会計年度表示を本社(インド)に合わせた表記としています。 (例:2018年3月31日を末とする会計年度は「2018年度」となります)
このページは2017年10月12日(現地時間)にインド ムンバイにて発表されたプレスリリースの抄訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
▶ 原文はこちら
2017年10月12日、インド・ムンバイ発:ITサービス、コンサルティングおよびビジネスソリューションのリーディングカンパニーであるタタコンサルタンシーサービシズ(本社:インド・ムンバイ、以下「TCS」)は、IFRS(国際財務報告基準)に基づき、2017年9月30日を末日とする四半期の連結決算を発表しました。
2017-18年度第2四半期 業績ハイライト
- 売上高:47億3,900万ドル、前年同期比8.3%増、前期比3.2%増
- 純利益:10億ドル、前年同期比1.6%増、前期比8.4%増
- 営業利益率:25.1%、前期から1.7%拡大
- 事業活動からの純現金収支:580.9億ルピー、純利益の90.1%
- 1株当り利益:0.52ドル
- 1株当り配当額:7.00ルピー
基準日は2017年10月26日、支払日は2017年11月1日を提案
2017-18年度第2四半期 事業ハイライト
- デジタル分野の売上高が占める割合:19.7%、前年同期比31%増、前期比5.9%増(CC)
- 上位契約規模帯に新たに加わったクライアント数:
- 100万ドル超:28社
- 1,000万ドル超:6社
- 2,000万ドル超:6社
- 5,000万ドル超:6社
- 1億ドル超:1社
- IT部門の離職率:さらに0.3%低下し、11.3%(直近12ヵ月)
- 総従業員数:389,213人、新規採用者総数:15,868人
TCS代表取締役社長 兼 CEO(最高経営責任者)兼 マネージングディレクター ラジェシュ・ゴピナタンは第2四半期の業績について、次のように述べています。
「TCSは第2四半期に、複数の業種にわたる好調な需要により大きな受注拡大を達成しました。当四半期で達成した着実かつ幅広いお客様関連の指標は、TCSによる新規顧客獲得がよりいっそう順調に進んでいることを示しています。大型案件の受注、優れた契約パイプライン、および小売分野における低迷の底打ちによりTCSにとって望ましい環境が整いました。」
さらに、「TCSは急増するお客様のデジタル投資に関しても受注シェアを拡大しており、これはTCSが当期で達成したデジタル分野における主導的地位への成長に繋がっています。TCSはデジタルサービスの個々のコンポーネントにさらに焦点を絞り、さまざまな状況に対応する最適な知見、リサーチ、およびイノベーションをもって、お客様のデジタル変革に必要な、場所に依存しないアジャイル化、自動化、クラウドへの投資の効果を最大限に発揮します。私たちはお客様のBusiness 4.0への移行において信頼されるパートナーとなっています」とコメントしています。
TCSのCOO(最高業務執行責任者)兼 エグゼクティブディレクター N. ガナパシー・スブラマニアムは次のように述べています。
「私たちは当期において十分に満足の行く業績を達成したとともに、デジタル分野を中心とした売上高の成長と、よりいっそう効率を高めるための業務遂行能力の強化との間に良好なバランスを実現しました。TCSの顧客第一主義と事業内容の深みが、業界最高水準の顧客満足度と堅調な新規顧客獲得に繋がっています。各セクターでの逆風が徐々に弱まりつつあることも踏まえ、今後はより安定的かつ着実な成長を見込んでいます。」
TCSのCFO(最高財務責任者) V. ラマクリシュナンは次のように述べています。
「業務に対する厳格性と規律が、優れた利益率の達成と、すでに発表済みの利益計画に沿った進展に貢献しました。TCSの投資プログラムは従来と同様、持続的な成長に主眼を置いています。デジタル設計および変革遂行能力の充実への投資継続が奏効し、デジタル事業領域の大きな成長にも反映されています。」
第2四半期の部門別ハイライト (*1)
産業分野ごと:
当四半期は各産業分野において売上高が堅調に拡大しました。小売と情報通信・マスコミ(CMI:Communication, Media, and Information)を除く分野は、いずれも全社平均を上回る成長を達成し、トラベル&ホスピタリティ(前期比8%増)、エネルギー&公益事業(前期比7.2%増)、およびライフサイエンス&ヘルスケア(前期比3.6%増)が貢献しました。前年同期比では銀行・金融・保険(BFSI: Banking, Financial Services, and Insurance)と小売を除く全ての分野で9.5%を超える成長を達成しました。
市場ごと:
欧州(前期比5.3%増)、中南米(前期比5.7%増)、アジアパシフィック(前期比3%増)、および英国(前期比2.5%増)が貢献しました。北米は前期比1.4%の成長を遂げましたが、銀行と小売での軟調が続いています。
サービス分野ごと:
サービスラインの再編は成功裏に完了し、各分野に大きな需要が寄せられています。各サービスラインでの主なハイライトは以下のとおりです。
- コンサルティング&サービス・インテグレーション:コンサルティングと複数のサービスラインを組み合わせた新しい戦略的商品として、当四半期にはエンタープライズ・アジリティ、M&A、グローバル・シェアード・サービス、サプライチェーン、およびフロント・オフィス・カスタマーエクスペリエンス・トランスフォーメーションの各分野で10件を超える大型契約を獲得しました。
- コグニティブ・ビジネス・オペレーション:業務の簡便化、効率化のために認識技術を活用する価値提案が大きな反響を呼んでいます。2件の大型契約が当四半期の売上高の勢いを牽引しました。
- IoT:IoT展開のメインストリーム化が進んだことによってこの分野は前期比で2桁の成長を遂げ、日本の重機メーカーから受注したデジタルツイン(コンピューターによる設計と解析に基づく仮想世界と現実世界の連動)とAI(人工知能)に基づく遠隔モニタリングおよび最適化ソリューションを含む複数の契約を獲得しました。
- エンタープライズ・アプリケーション・サービス:今四半期にはSAP、Oracle、Salesforce、Microsoftをはじめとする、新たなクラウドプラットフォームに関連したトランスフォーメーション分野の契約獲得が牽引役となり、大きな成長を遂げました。また複数の専門分野において新たなパートナーをさらに獲得しました。
第2四半期の主な契約案件
- 英国を拠点とするグローバルな保険会社から、400万人の顧客を対象とする、生命保険、年金、および投資商品向けの「TCS BaNCS」のデジタル、エンド・ツー・エンドの保険契約管理プラットフォームを使用した保険契約管理サービス提供プロジェクトを受注しました。
- 北米を拠点するグローバルな保険会社から、複数の地域と業務分野にわたるアプリケーションサービス提供のための戦略的パートナーに選ばれました。
- 世界最大級のファストフード企業から、国ごとのローカリゼーションとクラウド内のホスティングサービスを含め、58か国でグローバル共通のPOSソフトウェアを導入するパートナーに選ばれました。
- 北米の大手ペット専門小売会社から、同社のIT、インフラストラクチャ、およびビジネスプロセス・サービス変革のための戦略的パートナーに選ばれました
- アジア太平洋地域の大手航空会社との間で、ITアプリケーションとITインフラストラクチャを対象としたテクノロジー管理サービスを、自動化の推進を通じて実現する契約を締結しました。
- 北米のケーブルTV会社から、ネットワークとビデオを対象としたエンジニアリングサービスを提供するパートナーに選ばれました。
- 欧州に本社を置くグローバルな自動車メーカーから、一連の新車種の設計と開発を支援する戦略的エンジニアリングパートナーに選ばれました。
- 日本の医薬品会社から、ITサービス提供の簡素化と標準化プロジェクトを受注しました。
- アジア太平洋地域の大手銀行グループから、情報管理、ソーシャル、モバイル、およびデジタルアプリケーションの変革と保守管理を行う、複数年契約を受注しました。
- 北米に拠点を置くグローバルな出版社から、拡大するデジタルポートフォリオを支えるインフラストラクチャサービスと技術変革を提供するプロジェクトを受注しました。
- 欧州の通信サービスプロバイダーから、アプリケーションとシェアード・サービスを対象とした業務モデル導入プロジェクトを受注しました。
デジタルサービスとソリューション関連の第2四半期の主な契約案件
コンサルティング&サービス・インテグレーション
- 北米を拠点とするグローバルな大手情報サービス会社から、エンド・ツー・エンドのデジタル・カスタマーエクスペリエンス・プラットフォーム開発を通じ、オムニ・チャンネル・エクスペリエンスの提供プロジェクトにおけるコンサルティング契約を受注しました。
- 英国最大の銀行から、アジャイル手法を使いDevOpsトランスフォーメーションを率いる戦略的パートナーに選ばれました。
- 北米の大手テクノロジー企業との間で、アナリティクスと自動化テクノロジーによってシステムをスマート化し、コストを削減するコンサルティング契約を締結しました。
- 北米に拠点を置く国際ホテルチェーンから、カスタマーエクスペリエンス向上のため、利用可能なすべてのプラットフォームを通じたデジタル・トランスフォーメーション・イニシアティブを推進するパートナーに選ばれました。
デジタル・インタラクティブ
- 北米に拠点を置く多国籍半導体メーカーから自動運転車を制御するすべての携帯機器の設計を刷新する戦略的パートナーに選ばれました。
- 欧州の流通サービスプロバイダーから、デジタル・インタラクティブ・テクノロジーを使い、多チャンネルのデジタル・コミュニケーション・プログラムを刷新する契約を受注しました。
IoT(モノのインターネット)
- 日本の大手電力会社から、AI制御と業界アナリティクスを使って業務を大きく効率化するボイラー・デジタルツインの開発プロジェクトを受注しました。
|
アナリティクス&インサイト
- アジア太平洋地域に拠点を置く大手通信プロバイダーから、既存のシステムをHadoop環境に移行し、ビッグデータ技術を使ってアナリティクスの枠組を構築するプロジェクトを受注しました。
- 北米の大手電力会社から、先進的アナリティクスと機械学習を用いて請求書発行の結果を予測する売掛金管理改善プロジェクトを受注しました。
エンタープライズ・アプリケーション・サービス
- 欧州に拠点を置く多国籍自動車メーカーから、グローバルなカスタマーエクスペリエンス改善を目指し、Salesforceによるサービスクラウドを導入するパートナーに選ばれました。
クラウド・アプリケーション・サービス
- 英国の航空会社から、API化を促進し、クラウドテクノロジーを用いてパートナーシステムとのやり取りを改善するプロジェクトを受注しました。
- 英国の大手金融サービスプロバイダーから、API化によるトランスフォーメーション・プログラムを通じ、安全かつ革新的な支払システムを構築する戦略的パートナーに選ばれました。
サイバー・セキュリティ・サービス
- 北米に拠点を置く多国籍複合企業から、アプリケーションの脆弱性管理と是正プロジェクトを受注しました。
|
研究とイノベーション
TCSのリサーチ&イノベーションチームはさまざまな研究テーマに取り組み、現実世界の課題に対する革新的な技術的ソリューションを発見しました。そのハイライトのいくつかを以下に示します。
- TCSとインド工科大学カーンプル校の合同チームは名古屋で開催された「Amazon Robotics Challenge」において10カ国からエントリーした16のチームと競い、「ピック」部門で第3位、総合成績ではマサチューセッツ工科大学プリンストン校や他の3チームを上回る第4位を獲得しました。
- TCSはフランス・レンヌで開催された「Computing in Cardiology(コンピューティング・イン・カーディオロジー)」カンファレンスにおいて、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、スイス連邦工科大学ローザンヌ校、マサチューセッツ工科大学、オックスフォード大学、およびジョージア工科大学を抑え、ECGアナリティクス部門で「Physionet Challenge 2017(フィジオネット・チャレンジ2017)」を受賞しました。
2017年9月30日現在、TCSは当四半期に申請した82件を含め3,517件の特許を申請中で、これまでに594件の特許を取得しています。
人材関連
第2四半期末現在の連結ベースの総従業員数は、新規採用者数15,868人(純増3,404人)を含む389,213人となりました。BPSを含めた離職率(直近12カ月)は12.4 %で、ITでの離職率はわずか11.6%でした。インド国外での採用も引き続き加速し、3,725人の新規採用により今会計年度上半期の合計採用者数は6,979人となりました。
TCSの従業員定着率は引き続き最高水準にあります。IT部門での離職率(直近12カ月)は当四半期に0.3%減の11.3%となり、(BPSを含む)合計離職率は12.1%に低下しました。女性従業員比率は引き続き上昇し、今四半期には35%に達しました。従業員の出身国数は133か国でした。
エクゼクティブバイスプレジデント兼 グローバル人事部門最高責任者 アジョイ・ムカージーは次のように述べています。
「TCSの業界をリードする維持率は、進歩的なポリシーと従業員の能力向上のための投資による成果です。従業員はDigital Learningプログラムを通じた学習機会に非常に大きな価値を見出すと共に、また自らの可能性を実現するための極めて重要な手段であると認識しています。」
受賞と認定
ビジネスリーダーシップ:
- Manufacturing Leadership 100 Awards において4回目となる「優秀なテクノロジーパートナー」認定を獲得
- Institutional Investor誌が発表した2017 Annual All Asia Executive Teamのうち、以下に選出
- Most Honored Companies in Asia
- Best Investor Relations Professional
- Best Investor Relations
- Best IR website
- 2017 Great Employers AwardsSM において以下の賞を獲得
- Achievement in Employee Engagement - the Americas, Gold Stevie®
- Achievement in Recruitment, Silver Stevies®
- Achievement in Employer of the Year, Silver Stevies®
- TCSのシンガポール・マラソン用アプリがGSMA’s Asia Mobile Award 2017においてBest Mobile App for Media, Entertainment & Social Mediaを受賞
- TCSのニューヨーク・シティ・マラソン用アプリが「Best in Biz Awards 2017 International」において金賞を獲得
|
パートナー:
- Cloudera社よりGlobal Partner of the Year賞を受賞
- Veritas社より米州Global Strategic Partner of the Year賞を受賞
- Dell Boomiよりヨーロッパ・中東・アフリカ地域のImplementation Partner認定を獲得
- Oracle Excellence Awards 2017にて以下の賞を獲得
- Oracle Global Partner of the Year Award for PaaS/IaaS Cloud Specialty
- Oracle Customer Advocacy Award for EMEA
- Oracle 2017 Specialized Partner of the Year - INDIA Regional Partner of the Year
|
サステナビリティ:
- 社会的に疎外されたコミュニティに対しポジティブな影響をもたらすTCSの革新的デジタルソリューション「mKrishi」が、Fortune誌が毎年発表している「Top 50 Companies that are changing the world」の30位にランクイン
- ダウ・ジョーンズの「Dow Jones Sustainability Index (DJSI) 2017」および「FTSE4Good Emerging Index」に選出
- North American Employee Engagement Awards のSocial Responsibility Project of the Year賞を受賞
- TCS BridgeIT が、「PMI India Awards 2017」においてProject of the Year – Contribution to the communityを獲得
- TCSのCSR活動が世界的な独立系著名CSR評価機関EcoVadis社から4年連続でゴール認定を取得
|