TCS、第1四半期も引き続き成長を記録
- 第1四半期の売上高は67億8,000万ドルを記録、前年同期比で10.2%増、通常硬貨ベースで15.5%増
- 北米(通常硬貨ベースで19.1%増)、小売(通常硬貨ベースで25.1%増)が成長を牽引
- 受注額は80億2,000万ドル、出荷額に対する受注額の割合は1.2
- 顧客獲得の動向は非常に好調で1億ドル超規模の新規顧客は前年同期比で新たに9社、5,000万ドル超規模の新規顧客は19社
- 従業員数は60万人の大台を突破: 60万6,331人
* 本プレスリリースの日本語和訳では、会計年度表示を本社(インド)に合わせた表記としています。 (例:2023年3月31日を末とする会計年度は「2023年度」となります)
このページは2022年7月8日(現地時間)、インド・ムンバイで発表されたプレスリリースの和訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
▶ 原文は こちら
ムンバイ、2021年7月8日: ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューション企業であるタタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、Ind AS(インド会計基準)およびIFRS(国際財務報告基準)に基づき、2022年6月30日を末日とする四半期の連結決算を発表しました。
2022年6月30日を末日とする四半期の業績ハイライト
- 売上高: 67億80万ドル、前年同期比10.2%増
- 通常硬貨ベースの売上成長率: 前年同期比15.5%増
- 営業利益率: 23.1%、前年同期比2.4%減
- 純利益: 12億18万ドル、純利益率18%
- フリーキャッシュフロー: 13億8,800万ドル、純利益の114.1%
- 従業員純増数: 1万4,136人、総従業員数:60万6,331人
- ダイバーシティ&インクルージョン: 女性従業員比率は35.5%、従業員の国籍は153カ国
- 成長と変革のための人材育成施策: 学習時間は1,200万時間を記録、170万の専門スキルを獲得
- 従業員保持率: 19.7% LTMを維持
- 一株当たり配当額: 8.00ルピー(基準日は2022年7月16日、支払日は8月3日)
TCS CEO(最高経営責任者) 兼 マネージングディレクターのラジェシュ・ゴピナタン(Rajesh Gopinathan)は、当四半期の事業を振り返り、次のように述べています。
「新年度の始まりを、あらゆる側面における成長と、好調な契約獲得で締めくくることができました。営業効率と契約獲得はいずれも順調であるものの、世界情勢の不確実性を考慮すれば、引き続き予断を許さない状況が続きます。新体制が定着し、ダイナミックな環境でお客さまをより緊密にサポートできるようになり、機動力も増しています。今後も、テクノロジーへの投資の回復が追い風となって成長を加速する中、揺るぎない姿勢で臨みます」
TCS COO(最高業務執行責任者)兼 エグゼクティブディレクターのN.ガナパシー・スブラマニアム(N. Ganapathy Subramaniam)は、次のように述べています。
「当四半期に、いくつかの変革プログラムを成功裏に完了できたことを喜ばしく思います。人材、スキルアッププログラム、中途採用などへの投資により、従業員の離職による業務への影響を最小限に抑制しました。当四半期には、対面の会議も再開し、複数のお客さまを当社の施設にお迎えしました。より多くの従業員がデリバリーセンターに復帰するなど、従業員の出社再開もあらゆるレベルで着実に進んでいます。サステナビリティ分野では、当四半期に『SBTi認定基準バージョン5.0』にコミットし、全従業員がネットゼロエミッションへの取り組みにおいて一致団結し、着実に達成への道のりを歩んでいます」
TCS CFO(最高財務責任者)のサミール・セクサリア(Samir Seksaria)は、次のように述べています。
「コスト管理の面では、苦しい四半期となりました。昇給、人事の混乱によるマネジメントコストの上昇、通常に戻りつつある交通費を反映し、第1四半期の営業利益率は23.1%となりました。それでも、長期的なコスト構造と競争力は引き続き高水準を保ち、利益面では成長の一途を辿っています」
TCS 人事部門グローバルヘッドのミリンド・ラカド(Milind Lakkad)は、次のように述べています。
「戦略的な人材開発の取り組みや、学習とキャリアをリンクさせた取り組みへの投資が、従業員のモチベーション向上につながっています。本年度の給与改定により、従業員に5%から8%の昇給を実現し、成績上位者ではそれ以上の昇給を果たした者もいます。従業員の活躍を支え、実績を正当に評価するTCSの企業風土が、あらゆる地域で人材を惹きつけています。採用活動も引き続き好調で、当四半期に従業員数は60万人の大台を達成しました」
当四半期の部門別ハイライト**
**恒常通貨ベースの成長
産業分野別: 小売・消費財(25.1%増)、コミュニーション&メディア(19.6%増)、製造(16.4%増)、テクノロジーサービス(16.4%増)、銀行・金融・保険(13.9%増)が成長を牽引しました。ライフサイエンス&ヘルスケアも伸長しました(11.9%増)。
市場別: 主要市場の内、北米(19.1%増)が成長を牽引し、欧州(12.1%増)、英国(12.6%増)も伸長しました。新興市場では、インド(20.8%増)、アジア太平洋(6.2%増)、ラテンアメリカ(21.6%増)、中東・アフリカ(3.2%増)が成長しました。
サービス分野別: さまざまなサービス領域で広範な需要の高まりが見られ、中でもコンサルティング&サービスインテグレーション、コグニティブビジネスオペレーション、エンタープライズアプリケーションサービスが成長を牽引しました。第1四半期の成長と変革に対する需要の主なテーマは、カスタマーエクスペリエンス(CX)、クラウド改革、サステナビリティでした。
- コンサルティング&サービスインテグレーション(C&SI): ファイナンスおよびシェアードサービス、サプライチェーン、次世代型エンタープライズトランスフォーメーション、クラウド戦略および改革が堅調な成長を見せました。
- クラウドプラットフォームサービス: 顧客のハイブリッドクラウド戦略や分野横断的なクラウド変革への取り組みに対する積極的な投資に伴い、継続して堅調な業績を達成しました 。インフラストラクチャ、アプリケーションおよびデータモダナイゼーション、オペレーティングモデル変革およびビジネストランスフォーメーションが成長を牽引しました。ハイパースケーラーとのパートナーシップが、現在進行中のGTM(Googleタグマネージャー)に関する共同イニシアチブにより継続して成長・拡大しています。
- デジタルトランスフォーメーションサービス(DTS): 当四半期の成長は、SAP S/4 HANA、Salesforce、およびデジタルプロセスマネジメントサービスを活用したクラウドERPのモダナイゼーションが牽引しました。TCS Crystallus™搭載の各業界に特化したソリューションが、引き続き顧客の強い関心を集めました。B2B、B2C、D2Cすべてを対象とした設計主体のデジタルエクスペリエンスサービス、およびデジタルマーケティングに高い需要が見られ、TCS Interactiveが好調でした。サイバーセキュリティでは、セキュリティサポート、アップグレード、運用・監視業務のマネージドサービス、およびIAMのモダナイゼーション、不正防止、デジタルフォレンジックといった分野が牽引しました。サイバーセキュリティ関連の商品が引き続き多く採用されています。
- コグニティブビジネスオペレーション(CBO): データセンターおよびネットワークサービス、CX管理、人事業務、サプライチェーン、デジタルワークプレイス、特定分野に特化したオペレーションに高い需要が見られました。ベンダーやオペレーションの統合に関する受注が引き続き好調です。TCSの文脈的知識、そしてCognix™、MFDM™、ignio™などのアセットが、この分野におけるシェア拡大を牽引しています。
主な契約案件
- フィンランドのサステナブルなステンレススチールのグローバルトップ企業Outokumpuにより、IT業務全般を変革するためのパートナーに選ばれました。これにより、俊敏かつ安全なクラウドベースのデジタルコアを構築し、カーボンフットプリントを削減して戦略的目標の実現をサポートします。
- モビリティーの未来構築にフォーカスしたテクノロジー企業Aptivの子会社HellermannTytonにより、テクノロジーによる変革と統合を通して、ビジネスに合致し、スケーラブルかつ安全で、デジタル化・自動化されたオペレーションを実現し、ITインフラの運営管理を変革するための戦略パートナーに選ばれました。
- 日本の大手製薬企業により、人事システムを変革するためのパートナーに選ばれました。TCSは、TCS Crystallus™を活用して変革の体験を提供し、従業員のエンゲージメント、保持率、および社内の評価を向上させます。
- Iberdrolaグループの関連会社であるScottishPower Energy Retail Limitedにより、CX変革をサポートするパートナーに選ばれました。TCSは「デジタルファースト」のアプローチで、Cognix™、MFDM™および深い文脈的知識を活用し、オムニチャンネル化され、パーソナライズされたCXの提供をサポートします。
リサーチ&イノベーション
2022年6月30日現在、TCSは当四半期に出願した169件を含め、6,752件の特許を出願中で、これまでに2,400件の権利を取得しています。
人材関連
6月30日時点で、TCSの総従業員数は60万6,331人、当四半期の従業員純増数は1万4,136人でした。従業員は多様性にも富み、出身地は153カ国にわたり、女性従業員比率は35.5%でした。
TCSは、成長と変革の機会拡大の一環として、有機的な人材開発への投資を継続しています。従業員は第1四半期に1,200万時間の学習時間を記録し、獲得したスキルは170万に達しました。
従業員のオフィス勤務を当四半期にさらに増やし、現在、20%が出社しています。過去1年の従業員保持率は19.7%でした。
受賞歴
ビジネスリーダーシップ関連
- Whitelane Researchが実施した顧客満足度調査において総合スコア82%となり、7度目の首位を獲得しました。
- 英国において、TechMarketView発表の「Software and IT Services Supplier Rankings(ソフトウェアおよびITサービス提供企業ランキング)」で、全テクノロジーエコシステムの中で、売上高で2年連続首位にランクインしました。
- 北米において、トップクラスのシステムインテグレーター、サービスプロバイダー、ITコンサルタントを表彰するCRN発表の「2022 Solution Provider 500(2022年ソリューションプロバイダー500社)」ランキングで、昨年から1位上げ2位にランクインしました。
- 「2022 Kantar BrandZ Top 100 Most Valuable Global Brands(2022年 Kantar BrandZ 最も価値あるグローバルブランドトップ100)」で、50位以内にランクインしたインドで唯一のブランドになりました。また、全世界で最も急速に成長しているグローバルブランドトップ10にもランクインしました。
- 「2022 Microsoft Supplier Prestige Awards(2022年マイクロソフトサプライヤー優秀アワード)」の大規模部門(支出に基づく)で「Supplier of the Year(サプライヤーオブザイヤー)」賞を受賞しました。
- ICICI LombardとCNBC TV18主催の「India Risk Management Awards 2022(2022年インドリスクマネジメントアワード:IRMA)」で、大企業部門の「Masters of Risk in IT-ITes (ITおよびITアウトソーシングサービス)」賞、および2つの専門部門、「Masters of Risk in Regulatory Compliance(法規制の遵守における優秀リスクマネジメント)」賞と「Masters of Risk in Cyber Security(サイバーセキュリティにおける優秀リスクマネジメント)」賞、計3つの賞を受賞しました。
- 「14th Annual 2022 Golden Bridge (Globee) Business and Innovation(第14回2022年Golden Bridge (Globee)ビジネスおよびイノベーション)」アワードの人事部門の次のカテゴリーで、6つの金賞と2つの銀賞を受賞しました。 - 「Achievement of the Year in Learning and Development(学習および人材育成における年間優秀業績賞)」、「Best Use of Reward and Recognition(報酬および表彰最優秀実行賞)」、「Most Effective Use of HR Technology(人事業務におけるテクノロジー最優秀活用賞)」、Most Effective Use of Internal Communications「(社内コミュニケーション最優秀実行賞)」、「Human Resources Outstanding Performance of the Year(人事業務年間最優秀業績賞)」、「Human Resources Project or Initiative of the Year(人事プロジェクトおよびプログラム年間優秀賞)」
イノベーションおよび知的財産関連
- OmniStore™が、シームレスなCXの提供が評価され、Retail Systems発表の「Omnichannel Technology of the Year(オムニチャネルテクノロジーオブザイヤー)」を受賞しました。
- Quartz™ for Marketsが、Financial Technologies Forumで「Best New Post Trade Solution of the Year(最優秀ポストトレードソリューションオブザイヤー)」を受賞しました。
- TCS Smart Storeソリューションが、毎年バルセロナで開催される、世界最大のIoTソリューションの展示イベント「IoT Solutions World Congress」の「the IoT Solution Awards 2022(IoTソリューションアワード2022)」で「Best Customer Solution(最優秀カスタマーソリューション)」アワードを受賞しました。
- 「Stevie American Business awards 2022」で、イノベーションとトランスフォーメーションが評価され、次の部門で5つの銅賞を受賞しました:「Lead Generation(先進性:マーケティングによる売上向上に関するTCSのインサイト)」「Business or Competitive Intelligence(ビジネスにおける独自のインテリジェンス: TCSのアナリティクスによるトランスフォーメーション)」「Personal Information (PI) Regulatory Compliance(個人情報に関する法令順守:TCSのプライバシーポリシー)」「Mobile On-Demand Application(モバイルオンデマンドアプリケーション:TCSのモビリティソリューション)」「Artificial Intelligence / Machine Learning(AIおよび機械学習:TCSのバーチャルアシスタント)」
- TCSのマーケティングデータハブが、データ管理の自動化が評価され、「Economic Times Datacon Awards 2022」を受賞。
- CS設計ツールが、CSにおける革新的な成果が評価され、「Stevie Awards Asia Pacific 2022」で銅賞を受賞。
サステナビリティ関連
- TCSの地球や大気の再生に関する技術(TERRA)が、「IMC Digital Technology Awards 2021」で、ITおよびテクノロジーサービストップ企業部門の「Excellence in Smart Tech(スマートテクノロジー優秀賞)」を受賞
- TCSのFood Digital Twinが、「Innovative Use of Technology for Environmental Improvement(環境問題改善における革新的技術活用)」が評価され、「2022 Vivekananda Sustainability(Vivekanandaサステナビリティ) 」アワードを受賞
- 「Celonis Ecosystem Hackathon for Smart Metering for Utilities(ユーティリティ業界におけるスマート検針のためのCelonisエコシステムハッカソン)」で、「Use Case Ideation(ユースケースのアイディエーション)」部門賞を受賞
- 米国における、コミュニティーに根差した企業トップ50の1社に選ばれました。「Information Technology Sector Lead (IT業界の牽引者)」としては4度目の表彰、そして戦略的なCSRプログラムに沿った従業員のボランティア活動における時間・人材両面の貢献が評価され、「Strategic Volunteer(戦略的ボランティア)」アワードも受賞しました。
- TCSのIoTを活用したスマートな水管理ソリューションが評価され、「6th CSR Health Impact(CSRの取り組みによる健康への貢献)」アワードで、「WASH Initiative(Water, Sanitation, Hybiene:水、衛生設備、衛生促進のための取り組み)」部門賞を受賞しました。
パートナーシップ関連
- 「2022 Microsoft Partner of the Year(2022年マイクロソフトパートナーオブザイヤー)」アワードで、次の3つの部門を受賞:「SAP on Azure」、「Retail & Consumer Goods(小売・消費財)」、「Global SI & Advisory Digital Transformation(グローバルシステムインテグレーション&アドバイザリーデジタルトランスフォーメーション)」
- 「Google Cloud Partner of the Year 2021(Google Cloudパートナーオブザイヤー2021)」で、次の2つの部門を受賞:「Industry Solution Partner of the Year for Retail(業界ソリューションパートナーオブザイヤー-小売)」、「Global Diversity & Inclusion Partner of the Year(グローバルダイバーシティ&インクルージョンパートナーオブザイヤー)」
- 「ANZ 2022 AWS Partners of the Year(ANZ 2022 AWSパートナーオブザイヤー)」で、「Global Systems Integrator(グローバルシステムインテグレータ)」部門を受賞
- Adobeより、TCS Interactiveが評価され、 「the Digital Experience (DX) Partner of the Year 2022(デジタルエクスペリエンス(DX)パートナーオブザイヤー)」アワードを受賞
- Beyond Trustより、「Global Partner of the Year 2022(グローバルパートナーオブザイヤー)」を受賞
- Pegaより、「PegaWorldiNspire 2022」で「Industry Excellence Award for Financial Services(業界最優秀賞-金融サービス)」賞を受賞
- Creatioより、パートナーシップとソリューション導入に対するコミットメントが評価され、「Partner of the Year 2022(パートナーオブザイヤー2022)」を受賞
- IFSより、「2021 IFS Solutions Partner Of The Year(2021年IFSソリューションパートナーオブザイヤー)」と「Services Partner Of The Year(サービスプロバイダーパートナーオブザイヤー)」を受賞
- Intelより、「Intel Global System Integrator Partner of the year 2022(Intelグローバルシステムインテグレーターパートナーオブザイヤー)」を受賞
- Qlikより、有効なインテリジェンスの活用により変革と影響力をもたらしたとして、「Qlik Global Transformation Awards 2022 for Partners(Qlikグローバルトランスフォーメーションアワード2022-パートナー)」を受賞
以上