TCS、引き続き高い需要により、第2四半期も堅調に成長
- 売上高は68億7,700万ドルを記録、前年同期比で8.6%成長、通常硬貨ベースで 15.4%増
- 広範な産業分野で成長を記録、小売(通常硬貨ベースで22.9%増)と通信・メディア(通常硬貨ベースで18.7%増)が成長を牽引
- 主要地域が成長を牽引:北米(通常硬貨ベースで17.6%増)、英国(通常硬貨ベースで14.8%増)、欧州(通常硬貨ベースで14.1%増)
- 営業利益率は24%、純利益率は18.9%を記録
* 本プレスリリースの日本語和訳では、会計年度表示を本社(インド)に合わせた表記としています。 (例:2023年3月31日を末とする会計年度は「2023年度」となります)
このページは2022年10月10日(現地時間)、インド・ムンバイで発表されたプレスリリースの和訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
▶ 原文は こちら
ムンバイ、2022年10月10日: ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューション企業であるタタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、Ind AS(インド会計基準)およびIFRS(国際財務報告基準)に基づき、2022年9月30日を末日とする四半期の連結決算を発表しました。
2022年9月30日を末日とする四半期の業績ハイライト
- 売上高: 68億7,700万ドル、前年同期比で8.6%増、通常硬貨ベースの前年同期比で15.4%増
- 受注額: 81億ドル、出荷額に対する受注額の割合は1.2
- 営業利益率: 24%、前年同期比で1.6%減
- 純利益: 12億9,800万ドル、前年同期比で横ばい、純利益率:18.9%
- フリーキャッシュフロー: 13億2,7 00万ドル、純利益の102.3%
- 従業員純増数: 9,840人、総従業員数:61万6,171人
- 多様かつインクルーシブな職場環境: 女性従業員比率35.7%、出身国157か国
- 成長と変革のための豊富な人材育成施策: 学習時間:1,170万時間、150万の専門スキルを獲得
- ITサービス部門の離職率:21.5% LTM
- 一株当たり配当額: 8.00ルピー (基準日は2022年10月18日、支払日は同年11月7日)
TCS CEO(最高経営責任者) 兼 マネージングディレクターのラジェシュ・ゴピナタン(Rajesh Gopinathan)は、第2四半期の事業を振り返り、次のように述べています。
「TCSのサービスに対する需要は引き続き非常に高く、あらゆる産業分野と主要市場において堅調な成長と利益を記録しました。受注も順調で、成長および変革戦略、クラウド移行、アウトソーシングなどの案件が好調に推移しています。お客さまが今後より厳しい環境に備えるために、これまで積極的に採用されてきたクラウドのような技術を十分に活用し、価値を確実に実現する必要があります。TCSは、文脈的知識*、技術的な専門知見、確実な実行力を兼ね備えており、こうした要件を実現することができます」
*contextual knowledge(コンテクスチュアルナレッジ) : お客さまが置かれた様々な状況において適用すべき最適な知見 。
TCS COO(最高業務執行責任者)兼 エグゼクティブディレクターのN.ガナパシー・スブラマニアム(N. Ganapathy Subramaniam)は、次のように述べています。
「当四半期も、英国で230万件の保険契約をTCSの保険業界向けプラットフォームに移行させた大型案件や、Gift City*の取引プラットフォームなど、複数の革新的なプロジェクトを成功裏に完了し、素晴らしい業績を収めることができました。TCSは、当四半期もデリバリーにおけるリーダーシップを発揮し、Rigor in Transformationなどのフレームワークを用いて、優れた実行力をさらに高めました。TCSのオフィスや施設が再び活気を取り戻し、より多くの社員とお客さまが一体となって、ポテンシャルを存分に発揮できるようになったことを嬉しく思います」
*Gujarat International Finance Tec-City:グジャラート国際金融テックシティー(インド初のスマートシティプロジェクト)
TCS CFO(最高財務責任者)のサミール・セクサリア(Samir Seksaria)は、次のように述べています。
「順調な成長、組織構造の平坦化、生産性の確実な向上、および為替の状況に支えられ、当年度の優先目標である営業利益率の達成へ向けて着実に歩みを進めています。極めて重要なことは、供給側の課題による逆境が弱まりつつあり、時期的に厳しい下半期に向けてよい準備が整ったということです」
TCS CHRO(最高人事責任者)のミリンド・ラカド(Milind Lakkad)は、次のように述べています。
「従業員を大切にする当社の文化を反映し、すべての内定を尊重しました。能力強化と有機的人材開発への投資により、人員増強に先立って当四半期に大幅な事業拡大を達成することもできました。TCSの当年度の離職率は、第2四半期をピークに今後は下降へと転じ、有能なプロフェッショナル人材の報酬に対する要求も落ち着いてくると確信しています」
第2四半期および当年度の部門別ハイライト**
**恒常通貨ベースの成長、前四半期比
産業分野別: 小売・消費財(22.9%増)、通信・メディア(18.7%増)、テクノロジー・サービス(15.9%増)が成長を牽引しました。製造(14.5%増)、ライフサイエンス&ヘルスケア(14.5%増)、銀行・金融・保険(13.1%増)も伸長しました。
市場別: 主要市場のうち、北米(17.6%増)が成長を牽引し、欧州(14.1%増)、英国(14.8%増)も成長しました。新興市場では、インド(16.7%増)、ラテンアメリカ(19%増)、中東・アフリカ(8.2%増)、アジア太平洋(7%増)が成長しました。
サービス分野別: 全てのサービス分野で、第2四半期に堅調かつ広範な成長を記録しました。クラウド、エンタープライズアプリケーションサービス、サイバーセキュリティが成長を牽引しました。
- コンサルティング&サービスインテグレーション(C&SI): 高度に戦略的なプログラムにおいて、お客さまに対してソートリーダーシップを引き続き発揮しました。当四半期の成長は、M&A、クラウド戦略と変革、エンタープライズアジリティ(企業の俊敏性)の各コンサルティングサービスが牽引しました。
- クラウドプラットフォームサービス: ハイパースケーラークラウドサービスにおいて、スケーラビリティ、信頼性、ビジネス変革の強化を目的とした、クラウドモダナイゼーションサービスへの需要があらゆる業界で引き続き高く見られました。ITとビジネス全体に適切なバランスを実現するハイブリッドクラウド戦略が、引き続き多くの企業が求めるアプローチであり続けています。
- デジタルトランスフォーメーションサービス(DTS): クラウドERP、カスタマーエクスペリエンス、コネクテッドサービス、マネージドセキュリティが第2四半期の成長を牽引しました。インテリジェント製品、ソフトウェア定義自動車、コネクテッドサービス、サステナビリティ、エネルギー転換などの分野も好調に推移しました。TCS Neural Manufacturingソリューションが、お客さまの「Factory of the Future(未来の工場)」実現への取り組みにおいて積極的に採用されています。お客さまが重要インフラの保護に注力する中、サイバーセキュリティサービスへの需要が引き続き堅調に推移しました。例えば、運用、監視、GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)、およびレポーティングのためのTCS Cyber Defence製品の採用が進んでいます。また、TCS Crystallus™上に構築された、コンサルティングに基づいた変革のためのフレームワーク、かつ構成済みの業界特化型ソリューションTCS Enterprise Navigator™を活用したクラウドERPの変革とM&Aによる統合にも強いニーズが見られました。さらに、さまざまな販売・サービスチャネル、サプライチェーン、人的資本、アナリティクスなどの分野でクラウド導入が進み、カスタマーエクスペリエンスの変革と、より優れたインサイトと意思決定の提供により、ビジネス価値を向上させました。
- コグニティブビジネスオペレーション(CBO):データセンター、ネットワーク、デジタルワークプレイス、カスタマーエクスペリエンスにおけるオペレーションのデジタルトランスフォーメーションに関する複数の大型案件の契約を結びました。TCSの業界についての深い専門知識や文脈的知識を、MFDM™(マシンファースト・デリバリーモデル)、ignio™、Cognix™に支えられた独自の提供価値と組み合わせ、ビジネス機会の獲得につなげています。第2四半期に最も成長した分野は、デジタルF&A(ファイナンス&アカウンティング)、アジャイルサプライチェーン、人的資源管理サービスなどです。
主な契約案件
- 英国のスーパーマーケット・小売業界の大手企業 Sainsbury’sより、ビジネスの俊敏性と柔軟性を構築するための変革パートナーに選ばれました。TCSは、Enterprise Cloud™を活用してSainsbury’sのインフラストラクチャ全体をモダナイズします。加えて、アプリケーションサポート、情報セキュリティ、モダンワークプレイスサービス、ネットワークコネクティビティに関するエンドツーエンドのマネージドサービスを提供します。この新しい柔軟かつスケーラブルなデジタルコアにより、Sainsbury’sは、イノベーションとサービスコストの低減を通じて、顧客により優れた価値を提供することができます。さらに、データに基づいたマシンファーストのコアオペレーションで成長を加速させ、ネットゼロ目標も達成できるようになります。
- S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)500®構成銘柄のCatalent(Catalent Pharma Solutions)より、マシンファーストのアプローチによる、グローバルインフラストラクチャサービスの次世代運用モデルへの変革のためのパートナーに選ばれました。TCSの革新的で自動化に基づいたソリューションが、ユーザーエクスペリエンスの向上と、堅牢、安定的かつ成熟したオペレーションをもたらし、Catalentのビジネス成長をグローバルに実現します。
- PostNordより、主要なビジネスアプリケーションを変革・管理するための戦略パートナーに選ばれました。TCSの契約範囲は、アジャイル開発、クラウドERP/CRM、データセンターサービス、ネットワークサービスを含みます。
- 欧州の鉄道インフラ企業 Bane Norより、TCSのサイバーディフェンス製品を活用してIDとアクセスマネジメント(IAM)全体を変革するためのパートナーに選ばれました。
- 英国の大手電力供給会社 Northern Powergridより、スマートユーティリティソリューションのパートナーに選ばれました。TCSは、長期計画、高度な電力システム分析、リアルタイムのネットワーク分析、自動オペレーションをサポートする、配電システム分析ツールを導入します。
- オランダの国営鉄道インフラを管理する政府機関 Prorailより、中核となる交通管理アプリケーションのポートフォリオを管理・変革するためのパートナーに選ばれました。鉄道分野における豊富な実績と、オランダにおける優れたデリバリーのケイパビリティが評価されての選出でした。TCSは、ポートフォリオ全体に渡って俊敏性とDevSecOpsの適用を加速させ、業界のベストプラクティスを確立して、より安全な運営を実現します。
- ポルトガルを代表する航空会社 TAP Air Portugalより、ポストパンデミックのビジネス戦略の一環として、デジタルトランスフォーメーションの道のりを加速させ、イノベーションを推進するための戦略パートナーに選ばれました。TCSは、航空業界におけるグローバルかつ豊富な経験と、ポルトガルの状況に特化したデリバリーモデルを組み合わせ、同社の航空業界におけるデジタル戦略の策定と実行を支援します。
- 英国の大手医薬品小売・薬局チェーンのBootsより、サプライヤーの資金調達を再構築するためのパートナーに選ばれました。TCSは、サプライヤーの資金調達プロセスの自動化、再定義、簡素化、標準化を実現します。TCSの契約範囲は、サプライヤーの資金調達プロセスの設定と、承認プロセスを実現・改善するための、サプライヤー資金調達アプリケーションの設計と開発を含みます。
リサーチ&イノベーション
2022年9月30日現在、TCSは当四半期に出願した170件を含め、6,922件の特許を出願中で、これまでに2,560件の権利を取得しています。
人材関連
2022年9月30日現在、当四半期のTCSの総従業員数は616,171人、従業員純増数は9,840人でした。従業員は引き続き多様性に富み、その出身地は157か国にわたり、女性従業員比率は35.7%でした。
TCSは、有機的な人材開発への投資を継続し、社内の人材を活用して、新規技術に対する高まる需要に応えています。当四半期の従業員の学習時間は1,170万時間、獲得したスキルは150万に達しました。
過去1年のITサービス部門の離職率は21.5%を記録しました。賃金水準が正常化し、人材の供給が業界全体的に追いつきつつあることから、下半期には人材の獲得と維持も安定すると予測しています。
受賞歴
ビジネスリーダーシップ関連
- TCSブランドは、イノベーション、優れた顧客サービス、高い従業員満足度、堅実な経営が評価され、2022年「FutureBrand Index(FutureBrand社のブランド指標)」で、総合4位、テクノロジー企業全体で首位を獲得しました。
- Kantar BrandZ Indiaより、最も価値あるインドのブランドとして評価されました。TCSのブランド価値は2022年から2022年にかけて212%上昇しました。
- GCCのビジネスプロセスアウトソーシング業界において、先見性のあるイノベーション、市場をリードする業績、比類ない顧客への影響が評価され、Frost and Sullivanより、2021年「Best Practices Company of the Year(年間最優秀実績企業)」アワードを受賞しました。
- スマートコラボレーションにおけるデジタルイノベーションが評価され、2022年「CxO Tech Award」で、「CxO Tech Innovation(CxO技術イノベーション)」アワードを受賞しました。
- 人事部門のさまざまな機能について、32の「Brandon Hall」アワード(21の金賞、7つの銀賞、4つの銅賞)と13の「Stevie」アワード(5つの金賞、5つの銀賞、3つの銅賞)を獲得しました。
- 最も優れた学習を実施している組織として、ETHRWorld主催の「Future Skills」アワードで、4つの金賞と1つの銀賞を獲得しました。
- Team Marksmenより、2022年「Most Preferred Workplace(最も働きたい企業)」をIndia Today Televisionと共同で受賞しました。
イノベーションおよび知的財産関連
- TCSのブロックチェーンソリューションQuartz™が、2022年「IBS Intelligence Sales League Table」において、「Industry Special Leader(業界トップ企業)」として表彰されるとともに、「Fraud Management(不正管理)」ソリューション部門で1位を獲得しました。
- TCS BaNCS™が、2022年「IBS Intelligence Sales League Table」の「Investment and Fund Management(投資および財務管理)」部門で3年連続首位、「InsurTech(インシュアテック)」部門で2位を獲得しました。
- TCSの製品とソリューションが、2022年「Stevie International Business」アワードで2つの金賞、3つの銀賞、1つの銅賞を獲得しました:TCS Allocation Reimaginationが「Project Management Solution(プロジェクトマネジメントソリューション)」部門で金賞、TCS Infrastructure as Codeが「Software Defined Infrastructure(ソフトウェアによって定義されたインフラストラクチャ)」部門で金賞、TCS Optumera™とTCS OmniStore™が「Artificial Intelligence/ Machine Learning Solution(AIおよび機械学習ソリューション)」部門で2つの銀賞、TCS Prime Eventsが「Event Management Solution(イベントマネジメントソリューション)」部門で銀賞、TCS Enterprise Social Collaborationが「Collaboration/Social Networking Solution(コラボレーションおよびソーシャルネットワーキングソリューション)」部門で銀賞を獲得しました。
パートナーシップ関連
- 「Software AG 2021 Partner Connect Partner」アワードで、2021年「APJ Global System Integrator Partner of the year 2021(アジア太平洋・日本地域におけるグローバルシステムインテグレーターパートナーオブザイヤー)」を受賞しました。
- 「Microsoft Business Applications 2022/2023 Inner Circle」を3年連続で受賞しました。MicrosoftのビジネスアプリケーションのグローバルなパートナーネットワークにおけるTCSのトップクラスの販売実績が評価され、受賞しました。
- 「Salesforce 2022 Partner Innovation」アワードの「Manufacturing and Energy(製造およびエネルギー)」部門で、「Consulting Partner(コンサルティングパートナー)」アワードを受賞しました。
- コロンビアのボゴタで開催された「AWS Summit」で、「GSI Partner of the Year(グローバル システムズ インテグレーション パートナー オブ ザ イヤー)」アワードを受賞しました。
以上